住宅ローンはいくら借りられる?

住宅ローンはいくら借りられる?
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年収から逆算する無理のない借入額の考え方

自分はどれくらいの金額のローンが組めるのか?誰しもが一度は考えるテーマです。調べ方は比較的簡単で、各金融機関が簡易なシミュレーションツールを用意しています。

ですが、自分が組める最大の金額で住宅ローンを組む事が本当に良いことなのか?その点に関しては少し考える必要があります。

住宅ローンの返済だけで所得のほとんどが消えてしまうと、豊かな生活を送る事ができません。

無理のない範囲での住宅ローンを組むというのは、どのくらいの金額を借りる事で達成できるのかを把握しておきましょう。

  • 住宅ローンの借入額は年収の5〜7倍が目安ですが、実際に無理なく返済できるのは6倍以内。
  • 年収600万円なら3,500〜4,000万円前後が現実的です。
  • 返済負担率は25%以下に抑え、老後や教育費にも備えることが重要。完済は70歳までを目標に、若い世代は長期ローン+繰り上げ返済、中高年層は固定金利で安定返済が理想です。
  • 職業や勤続年数も審査に影響し、自営業や歩合制は平均所得や実績が重視されます。借入額よりも「安心して返せる額」を基準に、長期的なライフプランに合わせた資金計画を立てることが大切です。

「借りられる額」ではなく「返せる額」で考える

マンションや戸建てを購入する際、まず気になるのは「自分はいくら借りられるのか」という点でしょう。

銀行のシミュレーションで「最大○○万円まで借入可能」と出ても、それが“無理のない返済”とは限りません。

住宅ローンは、返済額が生活を圧迫しない範囲で借りることが最も重要です。年収・年齢・職業などの観点から、実際にどれくらいの金額を借りるのが安全なのかを理解しておきましょう。

年収から考える住宅ローンの借入目安

住宅ローンの借入額は「年収倍率」で考えるのが一般的です。

年収倍率とは

「物件価格 ÷ 年収」で算出される数値で、多くの金融機関が年収の5〜7倍程度を目安に融資上限を設定しています。

年収借入可能額の目安
(倍率5倍)
借入可能額の上限
(倍率7倍)
毎月返済額
(35年・金利1.0%)
400万円約2,000万円約2,800万円約6.5〜9万円
600万円約3,000万円約4,200万円約9.8〜13万円
800万円約4,000万円約5,600万円約13〜17万円
1,000万円約5,000万円約7,000万円約16〜21万円

※上記は概算目安。実際は他のローン(車・教育など)や共働き収入によって変動します。

無理のない返済比率

住宅ローンの「返済負担率」(年収に対する年間返済額の割合)は、25%以内が理想的です。35%を超えると家計が圧迫され、生活費や教育費への負担が増加します。

住宅金融支援機構の統計では、実際に破綻した世帯の多くが「返済比率35%超」でした。無理のないラインは“借りられる額の8割程度”が現実的です。

年齢から見る住宅ローンの考え方

35年ローンの「完済年齢」が重要

多くの金融機関では、完済年齢80歳未満を条件としています。

借入時年齢35年ローンの完済年齢備考
25歳60歳余裕あり・老後リスク少
35歳70歳標準的な設定
45歳80歳定年までに繰り上げ返済必須
50歳85歳(不可)借入期間短縮 or 頭金増額で対応

45歳以降のローンでは、「定年前に完済できるか」「退職金を繰上げ返済に充てられるか」が焦点になります。

若い世代は「長期ローン+繰り上げ返済」が有利

20〜30代前半での購入は、返済期間を長く設定できるため月々の負担を抑えつつ、余裕があるときに繰り上げ返済で総支払額を減らすという戦略が取れます。

年齢と金利タイプの関係

  • 若年層:変動金利でスタートし、将来的に固定金利へ切り替える柔軟型が有利。
  • 中高年層:返済期間が短いため、固定金利(フラット35など)で返済額を安定化させるのが安心。

職業から見る住宅ローン審査の現実

職業によって、住宅ローン審査での評価基準は大きく異なります。

固定給の会社員・公務員

最も審査が通りやすい層。勤続3年以上が目安で、安定した給与所得が評価されます。
→ 銀行によっては勤続1年でも審査対象になるケースも増えています。

歩合給・営業職

安定性を重視されるため、直近3年の平均年収で審査されます。一時的に高収入でも、平均が低いと借入上限が下がる傾向。
→ 銀行によっては「固定給+歩合給」の合算評価も可能。

自営業・フリーランス

課税所得を基準に審査されるため、経費で所得を抑えていると借入額が大幅に減る可能性があります。
・最低3年分の確定申告書が必要
・黒字決算が望ましい
・メガバンクよりも、地銀やフラット35が通りやすい傾向

共働き夫婦の場合

「収入合算」制度を利用すれば、年収を合算して審査可能。ただし、配偶者の年齢や雇用形態も審査に影響します。
→ 合算年収をもとに「ペアローン」として借入するケースも増加中。

審査に影響する「隠れ要素」

住宅ローンは年収・職業・年齢だけでなく、次のような要素も影響します。

要素内容審査への影響
勤続年数3年以上が理想。転職直後はマイナス要因。△〜×
他ローンの残高車・教育・カードローンの残債も含めて計算される。
信用情報クレジット延滞・携帯料金滞納などがあると審査落ち。×
頭金の有無自己資金が多いほど信用度が高い。
配偶者の収入ペアローン・合算で上限アップ。

銀行は「返済能力」と「信用力」を総合的に判断します。一時的な収入よりも、安定性と計画性のある家計が重視されるのです。

無理のない借入額を見極める3つのポイント

  1. 返済負担率25%以内を厳守
     → 年収600万円なら年間返済額150万円(月12.5万円)まで。
  2. 老後資金・教育費を同時に考える
     → 住宅費に偏ると将来の貯蓄が難しくなる。
  3. 生活防衛資金(最低100万円)を残す
     → 想定外の出費に備えることで、ローン延滞を防止。

「最大借入額」より「安心して返せる額」を基準に計画を立てることが、長期的に安定した暮らしを守る最大のポイントです。

実際の年収・年齢別シミュレーション

年収年齢借入期間金利借入額目安月々返済額備考
400万円30歳35年1.0%約2,500万円約7.3万円郊外マンション想定
600万円35歳35年1.0%約3,800万円約11万円都心近郊中古物件
800万円40歳30年1.0%約4,200万円約13万円返済期間短縮モデル
1,000万円45歳25年1.0%約4,500万円約16万円定年前完済を意識

年齢が上がると返済期間が短くなり、借入上限も下がります。同じ年収でも「いつ借りるか」で買える家が変わるのです。

年収・年齢・職業をかけ合わせて「現実的な借入額」を

住宅ローンの審査で大切なのは、“借入上限”ではなく“返済可能額”です。

観点判断ポイント理想の設定
年収5〜6倍が上限目安借入は80%程度に抑える
年齢完済は70歳までに若いうちに長期ローン+繰上返済
職業安定性と信用力重視自営業は書類と黒字実績を重視
返済比率年収の25%以内家計を圧迫しない返済額設定

住宅ローンは“人生の長期契約”。借りられる金額より、“将来も安心して返せる金額”を見極めることが、最も賢い住宅購入の第一歩です。

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