管理費・修繕積立金の違いでわかる!維持費から見るマンション選びのコツブランク

管理費・修繕積立金の違いでわかる!維持費から見るマンション選びのコツ
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購入後のランニングコストを踏まえて、長期的に安心できる物件を選ぶ方法。

マンションは買ってしまえば、「あとはローンの支払いだけ」と言うわけにはいきません。管理費と修繕積立金という費用を毎月支払う必要があります。

この管理費と修繕積立金を有効に活用してくれるマンションを選ばないと、払い損になってしまいます。特に中古マンションの場合は、どのように修繕積立金が使われているかを必ず確認しましょう。

  • マンション購入後に最も重要なのは、毎月の維持費である「管理費」と「修繕積立金」。
  • 管理費は清掃や設備点検など日常の快適さを維持する費用、修繕積立金は将来の大規模修繕のための貯蓄です。
  • 修繕積立金が安すぎる物件は将来値上げや一時金負担のリスクが高く、逆に共用施設が多い物件は管理費が高くなりやすい点にも注意が必要。
  • 長期修繕計画が整備され、管理体制が健全な大規模マンションは、費用の安定性が高く資産価値も維持されやすい。
  • 購入前に今後も品質が「維持できる物件か」を必ず確認することが重要です。

マンションの「本当の価格」は購入時にはわからない

マンションを購入するとき、多くの人は「物件価格」や「ローン返済額」に注目します。しかし、実際に住み始めてからの家計に大きな影響を与えるのは、毎月支払う維持費(管理費・修繕積立金)です。

たとえば3,000万円のマンションを購入しても、管理費と修繕積立金で月2〜3万円、年間30万円以上の負担になります。これを35年間払い続けると、1,000万円を超える費用になるのです。

しかも、この管理費と修繕積立金は一定年数を経過すると値上がりするケースがほとんどです。そして、積み立てた修繕積立金をどのように活用するかで、マンションの数十年後の価値にも影響を及ぼします。

管理費と修繕積立金の違いとは?

費用項目使い道支払い頻度変動の特徴
管理費日常的な管理・清掃・警備などの運営費毎月ほぼ一定
修繕積立金外壁・配管・屋上防水などの大規模修繕費毎月積立将来値上がりする

つまり、管理費=今の快適さを維持する費用、修繕積立金=将来の資産価値を守る費用です。

管理費の内訳

管理費は、マンション全体の運営に関わる費用です。

【主な使い道】

  • 共用部清掃・照明電気代
  • 管理人・警備員の人件費
  • エレベーター・消防設備の点検費
  • 共用部分の保険料
  • 管理会社への委託料

【相場】
月額 200〜300円/㎡ が一般的。
(例:70㎡のマンションなら約1万4,000〜2万円)

高級マンションやタワーマンションは共用施設が多く、スタッフ数も多いため、月3万円以上かかるケースも珍しくありません。

修繕積立金の内訳

修繕積立金は、将来の建物修繕のための積立金です。マンションは10〜15年ごとに大規模修繕(外壁補修・配管交換など)が必要となるため、資金を少しずつ積み立てていきます。

【相場】
月額 150〜250円/㎡。
(70㎡で約1万〜1万8,000円程度)

築年が古くなるほど修繕費が上がるため、築15〜20年を超えると月3万円超に上昇するケースもあります。

管理費・修繕積立金の“バランス”を見ることが重要

購入時は「月々の合計がいくらか」だけでなく、そのバランスと将来の上昇リスクを確認することが大切です。

修繕積立金が安すぎる物件は要注意

一見安く見えても、将来的に「値上げ」や「一時金徴収」が発生しやすいです。

国土交通省の調査では、築30年以上のマンションの約25%が修繕積立金不足により大規模修繕を見送ったり、徴収金を新たに取っているケースがあると言われています。

目安:
新築時に70㎡で月1万円以下は将来リスクあり。
築10年で2万円以上に増額されているかを確認しましょう。

管理費が高すぎる物件も注意

高級共用施設(プール・ジム・ゲストルームなど)が多いマンションは、管理費が高く、修繕積立金の増額と重なると家計を圧迫します。

共用施設が実際に利用されているかもチェックポイントです。利用率が低い施設は「維持費だけがかかる資産リスク」になります。

居住用マンションではありませんが、熱海や湯沢のリゾートマンションでは以前から温泉等の共有施設があるため、高額な管理費が必要となり、売却が難しいケースが多発しています。

管理体制が良いマンションほど資産価値が落ちにくい

管理費は単なる支出ではなく、資産価値を維持するための“投資”と考えるべきです。

良い管理会社・管理組合の特徴

  • 管理人常駐、清掃が行き届いている
  • 長期修繕計画(30年程度)が策定されている
  • 修繕履歴が公開されている
  • 滞納者が少なく、財務状況が健全

管理が悪いマンションは、売却時に価格が1割以上下落する傾向があります。

自主管理マンションのリスク

管理会社を使わず住民で運営する「自主管理型」は、費用が安い一方で、トラブルや修繕遅延が起きやすい傾向があります。

また、長期的な管理能力を疑われるケースが多く、住宅ローンが組めないケースも多いです。大規模マンションで管理会社委託がある物件のほうが、長期的な資産保全には向いています。

大規模マンションと小規模マンションの違い

タイプ管理費・修繕積立金メリットデメリット
大規模(100戸以上)1戸あたり低めコスト分散・施設充実修繕計画が複雑
小規模(30戸以下)1戸あたり高め静かでプライバシー重視修繕費負担が重くなる

→ 管理コストを抑えたいなら大規模マンションがおすすめです。

6. 築年数別に見る「管理費・修繕積立金」の上昇傾向

築年数管理費(月)修繕積立金(月)合計目安備考
新築〜5年約1.5万円約1万円約2.5万円設備が新しく維持費低め
10〜15年約1.8万円約1.5万円約3.3万円初回大規模修繕期
20〜30年約2万円約2万円約4万円設備更新・費用増加期
30年以上約2万円〜約2.5万円〜約4.5万円以上老朽化・負担増加傾向

修繕積立金は「段階的増額方式」が一般的です。将来的に月5,000〜1万円アップする可能性を想定しておくことが大切です。

修繕積立金が適正かどうかを見抜くコツ

  1. 長期修繕計画書を確認
     → 30年間の修繕項目・費用・積立予定が明記されているか。
  2. 修繕履歴をチェック
     → 外壁塗装・屋上防水・配管工事などが定期的に実施されているか。
  3. 積立金残高を確認
     → 1戸あたり50万円未満だと将来不足の可能性。
  4. 管理組合の議事録を読む
     → 滞納やトラブルが多い場合、管理体制に不安あり。

維持費を踏まえたマンション選びのポイント

  • 管理費+修繕積立金の合計が3万円以内に収まるか
  • 共用施設は「利用頻度」と「維持コスト」で判断
  • 修繕積立金が安すぎる新築物件は将来値上がりを前提に考える
  • 大規模で管理会社が入っている物件は安定性が高い
  • 築20年以上の中古なら、過去の修繕実績と今後の増額計画を確認

「買えるマンション」ではなく「維持できるマンション」を選ぶ。これが、長期的な安心と資産価値維持の鍵です。

月々の維持費こそ“資産の未来コスト”である

マンションは購入して終わりではなく、管理・修繕にお金をかけ続けることで価値を保つ資産です。

・管理費は快適な日常を支える費用
・修繕積立金は将来の資産を守る費用

この2つのバランスを理解し、長期的に無理なく支払えるマンションを選ぶことが、「持ち家を資産に変える」第一歩になります。

管理費・修繕積立金が安定している物件ほど、住みやすく、売りやすく、長く価値を保つ。価格よりも“維持費の健全性”を見極めましょう。

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