蒲蒲線で注目される下丸子駅。住みやすさと直通化で利便性が大幅に上がる可能性を分析。
注目を集める東急多摩川線の「下丸子駅」の魅力
不動産価格が高騰していますが、都内で“割安×将来性”が共存するエリアの資産価値を読む
まとめ
・JR・東急の蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ鉄道路線計画が発表されました。実現すると、東急多摩川線が東急東横線と直通になり羽田空港までつながります。
・東急多摩川線では多摩川駅と下丸子駅に直通電車の停車を予定しています。下丸子駅は拡張予定となり駅前の再開発と利便性の向上が期待されます。
・現在は都内でも比較的割安な住宅地であり、小さな商店も多く物価も安い下丸子が、交通利便性の向上で地価上昇が見込まれます。
蒲蒲線(新空港線)とは何か?
「蒲蒲線」とは、東急多摩川線の蒲田駅と京急蒲田駅を直結し、将来的に羽田空港へアクセスできる新線構想です。
東京都と大田区、東急電鉄が中心となり、2038年の開通を目指して事業が進行中です。具体的には東急多摩川線の矢口駅から地下鉄化させ蒲田駅の地下をつなぎ、羽田空港方面の糀谷駅まで地下を通す想定です。
陸路の一部で変わる箇所は多摩川駅での東横線とのスイッチと、車両が多摩川線は3両編成のため、停車駅である多摩川駅と下丸子駅の改装工事が発生する見込みです。
この新線が開通すれば、
- 東急線沿線から羽田空港まで乗り換えなしでアクセス可能
- 多摩川線・目黒線・東横線・南北線・三田線方面からの直通が実現といった、羽田空港へのアクセスが各段に便利になります。
下丸子駅とは現在どのような駅なのか?
現在の街の姿
下丸子駅は東急多摩川線の中間駅で、
- 蒲田駅まで約4分
- 目黒駅まで約20分(多摩川駅で乗り換え)
- 渋谷駅まで約30分(多摩川駅で乗り換え)
とアクセスはそれほど悪くありませんが、多摩川駅での乗り換えが発生するため、それほど利用客数は多くなく、駅舎も都内とは思えないほどシンプルな小さな駅舎です。

また、駅周辺は商業施設も少なく、大きなスーパーは西友が駅前にあるくらいで、他は小さな商店や飲食店がある商店街があり、車通りもそれほど多くなく、住宅地としての静けさが特徴です。
飲食店や大型商業施設が集中する蒲田駅や武蔵小杉駅とは対照的に、「落ち着いた住環境」「治安の良さ」「地元密着の店」が魅力です。
地価と物件水準
現在(2025年時点)の公示地価を比較すると、
- 下丸子駅周辺 :約260万円 / 坪
- 武蔵小杉駅周辺:約290万円 / 坪
多摩川を超えた武蔵小杉の方が坪単価は高く、都心部の地価水準としてはまだ低く、割安圏に位置します。
つまり今は、これから将来発生する利便性に対して価格が追いついていない潜在価値を秘めたエリアとも言えます。
蒲蒲線開通で下丸子で何が起こるのか?
① 羽田空港への直結が最も大きい
現状、下丸子から羽田空港へ行くには、多摩川線で蒲田駅へ行き、そこから徒歩10分ほどかけて京急蒲田駅に行き、京急で空港に行くルートしかありません。
これが蒲蒲線開通後は、乗り換えなしで羽田空港へアクセス可能になります。航空利用客だけでなく、国際ビジネス・観光需要を背景に、「空港アクセス立地」は住宅地としても企業拠点としても価値を上げます。
下丸子駅にはキャノンが本社を構えていますが、空港へのアクセスの良さは大企業の誘致にもつながりやすくなります。

② 東急沿線の利便性が相互に拡張
蒲蒲線が開通すれば、目黒線・東横線・南北線・三田線エリアから羽田まで直通可能となります。これにより、目黒駅や渋谷駅方面からも下丸子駅を通過して羽田空港へというルートが日常的に使われるようになります。
これにより、下丸子が単なる住宅地から、都心からのアクセスの利便性が非常に高い駅の一つとして頭角を現す可能性があります。
③ 駅周辺の再開発と都市インフラ整備
大田区の公表資料によると、下丸子駅周辺では駅舎改良・周辺道路拡幅・歩行者デッキ整備などが検討されています。
これにより、生活利便性がさらに向上し、マンション開発・商業テナント需要が増える見込みです。

不動産市場への影響
現状の評価
- 土地・中古マンション価格は、東京都平均より1〜2割安いです。
- ファミリー層中心で、賃貸需要も安定しています。
- キャノン本社などの大企業もあり、安定した賃貸ニーズも存在しています。
将来的なシナリオ
- 短期(〜2030年)
再開発計画公表段階での「期待値上昇」が期待されます。
→ 土地取引や投資用マンションの買いが増える可能性があります。 - 中期(2030〜2038年)
開通直前〜直後に価格上昇する可能性があります。
→ 実需・投資双方で需要集中、過去の都心での新駅や新路線の開設時には坪単価が15〜30%上昇するケースもありました。 - 長期(2038年以降)
運行開始により、羽田空港との結節点として定着していきます。 企業誘致やマンションの増加、商業施設の増加等により目に見えて都市化する可能性があります。
下丸子が“住みやすい”理由
- 商業地化が進みすぎていない
飲食店はありますが、夜も静かで、ファミリーや高齢者にも安心して住める街です。 - 河川敷が近い
多摩川沿いの散歩コース、公園が豊富で自然が残る印象があります。 - 小中学校の評判が安定
教育環境が比較的良好で、近隣の矢口西小学校は建て替え工事を進めています。 - 治安の良さ
蒲田エリアのような繁華街がなく、女性の一人暮らしもしやすい雰囲気の街です。
これらの要素が、将来的な利便性アップと組み合わさることで、「静かに便利」な街から資産性のある街としての変貌していく可能性があります。
下丸子は「静けさを保ちながら成長する街」
| 評価項目 | 現状 | 将来予測 |
|---|---|---|
| 地価 | 都内平均より安い | 蒲蒲線効果で上昇見込み |
| 環境 | 商業地化しておらず治安良好 | 再開発で利便性上昇 |
| 交通 | 蒲田経由のローカル線 | 羽田直通の主要ルートに |
| 資産性 | 穴場的ポジション | 空港アクセス都市の一角に |
下丸子は、もともとの「静けさ」とこれからの「利便性」を加味すると、「割安」と言えます。今後の「成長性」を両立できる、数少ない都内エリアです。
いまはまだ“多摩川沿いの住宅地ですが、2038年蒲蒲線が開通すれば、大きく変化をもたらす都市になるかもしれません。


