専用庭付きマンションと戸建ての違い

専用庭付きマンションと戸建ての違い
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プライベート空間の自由度と管理ルールを比較

マンションの1階に専用庭という1階区分者専用の庭が設けられているケースがあります。その専用庭の使い方は戸建ての庭とは少し異なるルールがあります。

庭付き戸建てに住んでいた人が同じ感覚で住めるからと安易に専用庭のあるマンションを買うと後で後悔する事もあります。ただし、使い方さえ理解できればとても心地の良い空間とも言えます。

  • 専用庭付きマンションは戸建ての庭とは異なり、共用部の一部を占有使用できる「使用権」に基づく空間です。
  • そのため植栽・物置設置・バーベキューなどに制限があり、自由度は限定されますが、維持費や管理負担は少なく済みます。
  • 防犯面では1階住戸のため注意が必要ですが、洗濯・家庭菜園・子どもの遊び場など“ほどよく屋外を楽しむ”には最適。
  • 一方、自由なガーデニングやDIYを楽しみたい人には戸建ての庭が向いています。
  • 専用庭は「共用部の特典」と理解し、ルールを守って使うことが快適な暮らしの鍵です。

見た目は「庭」でも中身はまったく違う

マンションの1階住戸などに設けられた「専用庭」。

一見すると「自分の庭」のように見えますが、実際には共用部分の一部を特定住戸が使用できる権利であり、戸建ての「自分の敷地の庭」とは法的にも運用面でもまったく性質が異なります。

戸建てでは庭を自由に使えますが、マンションの専用庭では管理規約に基づき、使用範囲・工事・植栽・設備設置などが厳格に制限されています。

専用庭と戸建て庭の違いを「権利・使い勝手・管理・生活・資産性」の5つの観点から見ていきます。

専用庭の法的な位置づけ

「共用部分」=みんなの所有物

区分所有法上、マンションの敷地・外壁・廊下・庭などは基本的に共用部分です。専用庭は例外的に、「特定の区分所有者が占有的に使うことを許されている部分」であり、所有権ではなく“使用権”を持つに過ぎません。

そのため、

  • 勝手に物置を建てる
  • コンクリートを打設する
  • 樹木を伐採・植樹する

    といった行為は、管理組合の承認が必要です。

管理費とは別に「専用庭使用料」が必要なケースも多い

専用庭のある住戸では、共用部分の一部を使う代わりに専用庭使用料(月数百円〜数千円)を支払います。

これは共用部を個人が使うための使用料であり、所有地の固定資産税とは異なります。

つまり、専用庭は「借りている共用部」。所有しているのはマンション全体の区分所有者たちです。

自由な戸建て vs 制約の多いマンション

植栽・花壇

戸建ての庭は自分の所有地なので、好きな花木や家庭菜園を自由に楽しめます。一方、専用庭では「高さ制限」「種類制限」「地植え禁止」などの規約がある場合も多く、外観や景観を損なわないように制限されています。

例:高木やツル性植物は禁止/鉢植えのみ可/落葉が共用部に落ちないよう管理義務あり。

バーベキュー・喫煙・ペット

専用庭は屋外であっても共用空間の一部。煙・匂い・騒音が他住戸に影響する行為は禁止されているケースが多いです。

行為専用庭戸建て
バーベキュー多くの管理規約で禁止自由(ただし近隣配慮必要)
喫煙匂い・灰の飛散でトラブルになりやすい自由(自己責任)
ペット放し飼い禁止が原則自由

「庭付きマンションでバーベキュー」は禁止されているケースが多いです。管理規約に違反すれば、使用停止や注意勧告を受けることもあります。

物置・ウッドデッキ・リフォーム

戸建ての場合、構造物の設置や増改築は自分の判断でできます。しかし専用庭は管理規約で厳格に管理され、構造物の設置・塗装・床材変更は原則禁止です。

例:人工芝やデッキパネルは可だが、固定式のウッドデッキは不可。

一方で、管理組合の承認を得れば「収納ボックス」や「物干し台」程度は許可されるケースもあります。

バレなければ大丈夫だろうと思って作った造作物でも、マンションの場合は大規模修繕が定期的にあります。

大規模修繕の際にそういった造作物が発覚し、撤去を求められる事も多いです。

管理・清掃・維持負担の違い

戸建ての庭:完全自己管理

雑草・落葉・害虫対策など、すべて自己責任です。手間はかかりますが、自分の裁量で環境をコントロールできます。

専用庭:共用部の一部として管理義務あり

専用庭の利用者は、共用部を適切に使う義務を負っています。放置や不衛生な状態(虫・雑草・ゴミ)があれば、管理組合から改善を求められることも。

また、外構設備(フェンス・排水・給水口など)は修繕費が全体負担になるため、個人の判断で変更できません。

セキュリティとプライバシーの違い

専用庭付き住戸は1階にあるため、侵入リスク・防犯性の弱さが懸念されます。

戸建て

  • センサーライトや防犯カメラを自由に設置可能
  • フェンス・門扉で敷地全体を防御できる

専用庭

  • フェンスの高さ・形状は変更できない
  • 防犯設備の設置には制限がある
  • 共用廊下・通路から見える位置にあるケースも多い

防犯上の理由で「1階は避ける」という人も少なくありません。
専用庭付き住戸を選ぶ際は、柵の高さ・視線の抜け具合・通行人の有無を必ず確認しましょう。

メンテナンス・修繕費の違い

項目専用庭(マンション)戸建て
草木の剪定使用者の責任自己責任
フェンス・外構共用部扱い(管理組合負担)自己負担
排水・水栓トラブル共用部扱い(組合対応)自己負担
地面舗装・照明追加管理組合の承認必要自由に施工可能

つまり、自由度は低いが、費用負担は軽いのが専用庭。自由度は高いが、維持費は全額自己負担なのが戸建てです。

ライフスタイルによる向き不向き

ライフスタイル向いているのは
子育て世帯(安全に遊ばせたい)専用庭(限られた範囲で安心)
ガーデニング愛好家戸建て(自由度・日照確保)
管理を最小限にしたい専用庭(最低限の管理でOK)
アウトドア派・DIY志向戸建て(規制が少ない)

専用庭は、「ちょっとしたプライベートスペースを楽しむ」には最適ですが、「本格的に庭を活用したい人」には物足りないでしょう。

専用庭付きマンションのメリット・デメリット

観点メリットデメリット
プライバシー子どもの遊び場に最適通行人・防犯面で不安
利便性洗濯物・家庭菜園など日常使いに便利使用ルールが多く自由度が低い
維持管理管理組合がサポートしてくれる改修・設置に制限あり
資産価値希少性があり人気管理状況により価値差が出る

「庭のある暮らし」よりも住居内部に加えて「プラスアルファのスペース」を求める人に向いているのが専用庭付きマンションです。

戸建てとの比較:所有権と自由の大きな差

項目専用庭(マンション)戸建て庭
所有権共用部の使用権自分の土地
使用料月額使用料あり固定資産税に含まれる
自由度低い(規約制限あり)高い(法令内で自由)
管理管理組合と共有自己管理
利用目的洗濯・子ども遊び・小規模園芸バーベキュー・DIY・大規模ガーデニング

マンションの専用庭は「自由な庭」ではなく「共用部の延長」。一方の戸建て庭は「責任と自由が両立する空間」です。

専用庭を「庭」と思わず、「共用空間の特典」と考える

専用庭付きマンションは、戸建てに近い開放感を得られる一方で、管理規約による制限や共有意識が欠かせません。

・ルールの範囲内で小さな家庭菜園やガーデニングを楽しむ
・子どもの外遊びやペットの世話を安全にできる
・防犯やメンテナンスを最小限に抑えたい

こうしたニーズには最適な選択肢です。

ただし、「本格的な庭づくり」や「自由なアウトドアライフ」を求めるなら、戸建ての方が向いています。

専用庭は“庭ではなく、共用部を借りているうえでの特別席”。その認識を持って選ぶことで、トラブルを防ぎ、心地よい暮らしが実現できます。

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