不動産業界転職 就職「職種理解」
不動産業界転職 就職「職種理解」
なぜ情報収集が重要か
不動産業界は、一見すると「物件を売る・貸す」というシンプルな仕事に見えますが、実際には 業態の幅が非常に広く、また 企業のカラーや事業モデルが多様です。
同じ「不動産会社」という看板でも、大手デベロッパーと地元の独立系仲介会社とでは、働き方・求められる能力・キャリアの広がり方が大きく異なります。
そのため、就職・転職を考える際に最初に取り組むべきは、業界構造を整理して「自分がどの領域に適しているのか」を理解することです。
ここを怠ると、「思っていた業務と違った」「働き方がしんどい」といったミスマッチに繋がりやすいのです。
ここでは、不動産業界全体の構造、代表的な職種の特徴、企業規模や業態の比較、市場動向を順に解説していきます。
不動産業界全体の構造把握
不動産業界は、物件の 「企画 → 開発 → 販売・賃貸 → 管理・再生」 というライフサイクルの流れで整理すると理解しやすいです。
売買仲介
- 概要
個人や法人が不動産を「売りたい」「買いたい」という時に間に立ち、売買契約を成立させる仕事です。売りたい人、買いたい人、からもらう仲介手数料が売上になります。 - 代表的企業
三井不動産リアルティ(三井のリハウス)、住友不動産販売、東急リバブルなど。 - 特徴
- 成果報酬型(固定給+成功報酬)仲介手数料の一部が発生する報酬形態が一般的です。
- 個人の営業力・人脈が成果に直結します。
- 大手の広告費による集客効果も結果に直結する要因です。
- 毎月の売上を維持するプレッシャーはありますが、高収入を狙えます。
賃貸仲介
- 概要
賃貸マンションやアパートの「借りたい人」と「貸したい人」を結ぶ仕事。一般的に1ヶ月分の賃料を仲介手数料としてもらい、それが売上になります。 - 代表的企業
エイブル、アパマンショップ、ミニミニ、地場の不動産会社。 - 特徴
- 20〜30代の若年層顧客が中心
- 成約までのスピードが早く、接客回数が多い
- 成果は「物件知識」「接客力」に左右される
- 売買と同じ仲介でもオペレーションは全く異なる業務です。
【売買仲介か賃貸仲介】
どちらかを選ぶのであれば売買仲介を先に経験しておいた方が将来的な独立や転職の選択肢は広がります。賃貸仲介よりも売買仲介の方が仕事の内容が細かく、覚える事が多いのと、成約させるのが難しいためです。
ただし、外観が賃貸仲介の店舗でも売買仲介を併用している店舗も多いので、両方を経験する事も出来る場合が多いです。ただし、賃貸専門店に転職や就職をすると、賃貸の仲介しか経験できないと思っておいた方が良いです。
不動産管理
- 概要
マンション全体の建物総合管理の場合マンションやビルの運営・管理を行う。
賃貸物件の区分管理の場合、入居者募集、家賃回収、建物メンテナンス、クレーム対応などを担う。
それぞれ異なる仕事であり、運営している会社の規模も全社は大手が多く、後者中小企業も多い。 - 代表的企業
建物総合管理の代表的企業は、大京穴吹不動産、長谷工コミュニティ、大和ライフネクストなど。 - 特徴
- 建物総合管理も賃貸区分管理も毎月の管理費が入るため安定したストック型ビジネス
- 賃貸区分管理はオーナーや入居者対応のバランス力が重要
- ストック型ビジネスのため景気に左右されにくい業種
デベロッパー
- 概要
土地を仕入れ、企画・設計・建設・販売までを一貫して行う。 - 代表的企業
三井不動産、三菱地所、住友不動産、野村不動産。 - 特徴
- 大規模プロジェクトに関わるダイナミックさ
- 高度な企画力と資金力が必要
- 高学歴層が多く就職難易度も高い
不動産投資・ファンド
- 概要
不動産を投資商品として運用する。REIT(不動産投資信託)や機関投資家向け運用が中心。 - 代表的企業
三井不動産投資顧問、野村不動産投資顧問、独立系アセットマネジメント会社。 - 特徴
- 金融知識+不動産知識が必須
- 外資系・高年収案件も多い
- 英語力や会計知識があると強みになる
不動産買取
- 概要
中古不動産の区分(一室)を買い取り、リノベーション後に再販売する業種。特にその業種のうち、不動産の買取をする営業職の業務。 - 代表的企業
カチタス、インテリックス、スターマイカ。 - 特徴
- 最近10年程度の間に確立された業種
- 買取時と売却時の差額の粗利が報酬歩合の査定対象となる。
- 物件査定には一定のリフォーム知識も必要となる。
建設・リフォーム関連
- 概要
住宅やビルの建設、リフォーム・リノベーションを行う領域。不動産部門と両方運営している企業も多い。 - 代表的企業
建設の代表格は大手ゼネコンの大林組、清水建設、
住宅系のゼネコン大手は大和ハウス工業、
リノベーション系の代表的企業はリノベるなど。 - 特徴
- 技術系職種(施工管理、設計)が中心
- BtoCリフォームでは営業力も重要
- 景気や需要動向に左右されやすい
業界全体を俯瞰すると、「どの領域に関わるか」で仕事内容・働き方・必要スキルがまったく異なることが分かります。
職種の特徴を理解
不動産業界の職種は大きく以下に分類されます。
営業職
- 内容:物件紹介、契約交渉、顧客フォロー
- 特徴:歩合やインセンティブが多く成果主義が求められる
- 向いている人:数字への強さ、コミュニケーション力、バイタリティ
企画職
- 内容:土地活用企画、商品企画、マーケティング
- 特徴:デベロッパーや大手不動産で多い
- 向いている人:論理的思考、データ分析力、発想力
管理職(不動産管理・建物管理)
- 内容:入居者対応、建物維持管理、オーナーサポート
- 特徴:ルーティン業務+トラブル対応
- 向いている人:調整力、忍耐力、安定志向
技術職
- 内容:建築設計、施工管理、設備管理
- 特徴:資格必須(建築士、施工管理技士など)
- 向いている人:技術志向、現場好き、専門性追求型
就職・転職を考える際は、まず「営業系か/管理系か/企画系か/技術系か」を大枠で決めるのがスタートラインです。
企業調査・市場動向把握
大手仲介 vs 中小独立系
- 大手仲介
- ブランド力・集客力が強い。仲介の場合は広告費の大きさが業績を決める部分もあり。
- 教育体制が整っている
- ただしノルマや競争は激しい。大手だからといってゆるい雰囲気とは言えない。
- 中小独立系
- 地域密着でローカル広告を集中的に出しているケースが多い。
- 賃貸仲介から売買仲介まで幅広い業務を経験できる。独立希望者は一度は経験すると身近に独立した社長の仕事ぶりを学ぶ事ができる。
- 成果は個人の頑張りに直結する。広告費を全くだせずに集客力の無い会社だと成果も出しづらい。
デベロッパー vs 管理会社
- デベロッパー
- 高収入・大規模案件のやりがい
- 転勤・激務も多い
- 入社の難易度が一定程度高い。特に中途の場合は未経験で入る事は難しい。
- 管理会社
- 安定した収益モデルだが給料が高いとも言えない
- ルーティン業務多めで安定志向向き
- 不動産業務とは少し離れた雑用系業務が多いため、独立するための修行期間やキャリアアップを図る転職としてはあまり向かない。
市場動向
- 人口減少による住宅需要の変化
新築需要の鈍化と、中古・リフォーム市場の拡大。 - 不動産テックの進展
AI査定、VR内見、スマート契約などIT化が進む。 - インバウンド・外国人需要
観光地や大都市では外国人向け賃貸・ホテル開発が増加。
転職先や就職先の企業のこれからの成長分野を見極めることが、将来のキャリア安定に直結します。
自分の方向性を決めるプロセス
- 興味領域を選ぶ
→ 「人と話す営業系」か「堅実な管理系」か「企画・開発志向」か。自分がそれほどストレスなく能力を発揮できる分野を考えてみる。 - スキル・資格の棚卸し
→ 宅建、建築士、FP、英語力など。資格自体を取れていなくても勉強中でどこまで勉強しているかをアピールするだけでも面接の評価となる。
(宅建勉強中で模試で合格ライン付近の35点を超えつつあるなど) - 企業規模・社風の比較
→ 大手でキャリアを積むか、地元企業で腰を据えるか。定年までその会社で働きたいのか、一定期間経験した後に独立したいのか等。将来のプランにも自分が会社の方針と合うかを考える事が必要。 - 市場成長性を考慮
→ 中古・リフォーム、不動産テックなど今後伸びる分野にも着目して考える。
様々な建物や不動産に関するサービスがある中でどれを選ぶべきかを現場視点や第三者視点で解説していきます。
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