建物系の起業・経営
tatekatsu
建物業界の起業
建物系の起業・経営
建物系の起業・経営とは?
建物系の起業とは、建物に関連するサービスを提供する事業全般を指します。例えば、不動産業や建設業が代表的なものですが、ホテル業や旅館業も建物を活用して行う起業と言えます。最近では民泊事業で起業をする人も増え、宿泊業がかつての巨大な資本を必要とする事業ではなくなってきています。
建物系の起業においてまず重要なのは「許認可」です。不動産や建築に関しては高額な商材やサービスであることから一定数の信頼を担保するために許認可が開業するにあたり必要となるケースが多いです。業界経験者であっても必要な国家資格までは把握していても、開業にあたり必要となる費用や経験年数等は把握していない事も多いです。
そもそも開業するにあたり、どういった資格や許認可要件があるかをまず把握しておきましょう。その次に事業としていざ開業するにあたりビジネスモデルごとに事業の展開方法や資金計画を検討していくと良いでしょう。
不動産業の起業(賃貸・売買・買取・土地)
不動産業起業の形態
- 独立開業(直営)
経験者が宅建業免許を取得して開業。営業保証金(または保証協会の分担金)、専任の宅建士、事務所要件が主なハードル。自由度は高いが集客・信用の立ち上げが課題。集客をあまり必要としない買取等の業態の場合はほとんどが直営型の独立開業を選ぶ。 - フランチャイズ(FC)加盟
ブランド力・システム・教育を借りて短期立ち上げ。対価は加盟金・ロイヤルティ。看板効果/共同広告/物件流通がメリット、運営ルールの制約がデメリット。ただし、必ずしもフランチャイズの看板が集客に貢献してくれるとは限らない。 - 事業承継/提携開業
働いていた会社からのれん分けや、事業承継を行い承継開業するケースや、別業態の会社と共同事業・業務提携として開業するケース。ただし、資本関係を明確に主導権が握れるように設定しておかないとただの雇われ社長になってしまうケースもある。
不動産業のサービス別の立ち上げポイント
賃貸(PM/客付け)
- ビジネスモデル
管理手数料(家賃×5%前後)+新規成約手数料+広告料(AD)+原状回復・小修繕の紹介料。 - 営業
- 賃貸ポータルサイトをいかに使いこなすかが、初期の要。写真・タグ・周辺情報で反響を獲る。
- 管理受託の獲得は、空室に困るオーナーへの提案営業が必要。
総じて、ポータルサイトの運営方法、オーナーへのアプローチ方法に関する経験が無いと初期スタートでムダな苦労をすることが多い。そのため、賃貸の店舗で一通りの経験を積んでから独立する方が失敗が少ない。 - KPI:反響→内見→申込のCVR、平均空室日数、入居率、滞納率、クレーム一次回答SLA。
- 許認可:宅建業免許(仲介)+(管理戸数が一定以上見込まれるなら)賃貸住宅管理業法の登録も視野。
売買(仲介・再販)
- モデル
仲介手数料(片手/両手)、買取再販は「仕入→商品化→販売」で粗利創出。 - 営業
- 売主開拓=相続・空き家・転勤・離婚・任意売却など“売却理由”に寄り添うルート作り(士業連携、相続セミナー、等)。
– 買主開拓=ポータルサイト集客が主流。自社サイトでの集客は余程の予算とノウハウがない限りは現実的ではない。
- 買取=同業のネットワーク・紹介とスピード査定が生命線。査定は事例比較+収益還元+リフォーム費用を基に計算。 - KPI
査定→媒介率、在庫回転、広告CPA、粗利率(再販は原価差)。
土地(用地仕入・開発)
- モデル
用地情報→法規・ボリュームチェック→F/S(収支)→事業化(建売/戸建/アパート/商業)。 - 営業
地権者・仲介・測量士・ハウスメーカー・地銀に買える規模の不動産情報を共有。 - リスク
近隣合意、地盤・埋設物、開発許可、資金拘束。中止基準の明文化が赤字防止策。
初期費用と資金繰りの例(売買仲介×小規模)
- 初期
オフィス賃料・内装/看板・PC/複合機・広告・車両・保証協会費・当座運転資金
→ 合計500~1500万円目安(規模・事業モデル・地域差大)
→買取再販の場合は頭金とリフォーム費用だけで1件あたり1,000万円近く必要 - 運転資金
仲介の場合、反響獲得~成約入金まで2~3か月を見込み、固定費×3~6か月+広告費枠を確保。 - キャッシュ
月20件反響→来店5→申込2→成約1の想定でPL試算。反響単価×CVR×手数料単価で月商を管理。
不動産起業の“よくある落とし穴”
- 免許・宅建士専任数・帳票の運用不備、広告規約(おとり広告)違反。宅建業法違反に関する処分を受けるミスも多い。
- 属人営業で再現性がない/特に買取再販の場合は不動産会社とのネットワークが肝となるため引き継がれづらい。
- 仕入価格の見誤り(再販):買取再販におけるリフォーム費用・販売期間の読み甘さ。
- 集客費:買い仲介、売り仲介、いずれもポータルサイトや一括査定サイトに依存しすぎると広告費が大きく上振れる。
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建設業の起業(戸建て、下請け施工管理)
建設業起業の形態
- 元請型(戸建て・小規模新築)
自社受注→設計/確認申請(外部設計と連携可)→施工管理。建設業許可(建築一式など)や建築士/施工管理技士体制が要。 - 下請け/共同企業体
ゼネコン・地場工務店の二次請から開始し、実績を積んで元請比率を上げる。安全・品質・原価・納期の「素直で速い現場」が信頼獲得の近道。
許認可の要点
- 建設業許可
原則500万円以上の工事(建築一式は一定規模以上)で必要。業種は「建築一式」「内装仕上」「管」「電気」などに分かれる。 - 技術者配置
施工管理技士の資格を持つ専任技術者、主任技術者/監理技術者の要件。 - 安全・労務
労災・雇用保険、社会保険加入、特別教育・技能講習、下請法の理解。
売上・原価の考え方
- 見積の内訳
材料+外注/労務+経費+一般管理費+利益。 - 粗利の目安
25~35%(工種・地域差あり)。粗利率の管理と固定費の管理が建設業の黒字化の鍵となる。 - 事業成功における指標
出来高進捗、原価差(見積-実行)、手戻り件数、安全KY実施率、是正完了リードタイム。
建設業の営業パターン
- BtoB
ゼネコン向け系業/工務店向け営業/不動産会社向け営業
基本的には紹介があった方が圧倒的に営業は取りやすい。過去の経歴でつながりがある会社や職人からの紹介等があると良い。それらも無い場合はマッチングポータルサイトやDM、テレアポといった手段でアポイントを取り訪問をする。 - BtoC
モデルハウス・紹介・地域イベント・SNS。一般顧客からの集客は基本的に広告やポータルサイトに依存せざるを得ない。独自の方法で集客をしようとしても余程の実績が無い限り空振りに終わる事が多い。ただし、YoutubeやInstagram等のSNSに関しては創業初期から積み上げていくことで一定の年数が経過すると効果が出てくるケースも多い。
建設起業のよくある落とし穴
- 出来高請求の遅れ/実行予算の未整備。
- 安全衛生の軽視(現場での事故やケガによる損害賠償)。
- 資金回収サイトが長いため入金に対して運転資金不足。
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経営一般(営業・採用・資金繰り・組織作り)
営業の方法
- 主流な営業方法
建設業であれば工事実績のアピール資料、即時対応。 - デジタル
施工事例LP、SNS(動画など)、ポータル広告、リスティング。 - アナログ
OB紹介、近隣挨拶、不動産管理会社・仲介・士業・地銀への訪問。 - コンテンツ:
- 事例カード(写真・費用・工期・ポイント)
- 点検・保証ガイド(“やりっぱなし”にしない)
- リード→見積→契約→工事→請求→アフター - KPI
反響数、一次レス時間、見積提出リードタイム、受注率、粗利率、クレーム率。
採用(職人・監督・営業・事務)
- 採用市場の現実:職人・監督は売り手市場。給与だけでなく安全・休み・評価の透明性で勝負。
- 入口:ハローワーク・求人媒体・職業訓練校・紹介・協力会社からの転籍。内定即日オファーのスピード感。
- オンボーディング:初日の安全教育+30/60/90日計画+評価指標の明文化。
- 定着:資格取得支援/工具支給/直行直帰/現場手当、週報1on1。
- 協力会社網:単価表、支払いサイト、工事ルールを事前合意。安全書類をクラウド化。
資金調達の方法(創業期~成長期)
- 自己資金+親族借入
最小でも初期費用の1/3~1/2は自己資金で。 - 日本政策金融公庫(創業融資)
実績が薄い創業期の王道。創業計画書は「市場×差別化×数値計画」を簡潔に。 - 信用保証協会付き融資(制度融資)
地銀/信金。資金繰り表と試算表の整備が通過率を左右。 - リース/割賦
車両・機器。初期負担を平準化。 - ファクタリング
工事代金のつなぎに使うが手数料高。常用は体力を削るため注意。 - 補助金
小規模持続化、IT導入、ものづくり等。採択=入金ではない(立替と精算の理解)。 - 資金ポリシー
固定費3か月+平均入金遅延分を現金で持つ。入金サイト>支払サイトにならない設計。
組織作り(小さく強いチーム)
- 役割分担
営業/積算/現場/アフター/経理。最初は兼務、属人業務を台帳化して切り出す。 - 会議
週次の売上・原価・進捗・安全。月次の振り返り(失敗の横展開)。 - 仕組み:
- 見積テンプレ(標準単価・歩掛)
- 契約書・注文書(追加変更の合意文言)
- 写真・検査記録の必須化
- クレームの一次回答SLA 24h - 文化
正直・即時・記録。安全は最優先、赤字は早期可視化、成功は共有。
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Profile
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