不動産投資の金融機関融資申し込み・本審査

不動産投資の金融機関融資申し込み・本審査
本審査とは?(仮審査との違い・位置づけ)
仮審査(事前審査)が入力情報中心の可否目安であるのに対し、本審査は原本・正式資料に基づく最終判定です。
申込者の属性(年収・勤続・既存借入)と、対象物件の収益性(賃料・稼働)/担保評価(LTV・耐用年数・エリア)/法令適合(建築確認・検査済証 等)を、書類突合・内部稟議を通じて確定させます。
流れの全体像は、事前準備→仮審査→(通過後)売買契約→本審査→金銭消費貸借契約(いわゆる金消)→融資実行、が基本ラインです。
本審査で見られる主要ポイント(評価観点)
- 申込者の返済能力:年収・勤続・雇用形態・年齢、既存債務の返済負担など。
- 物件の収益性:賃料水準、空室・滞納状況、管理状態、立地特性。
- 担保価値(評価):路線価や収益還元法による査定、LTV、残存耐用年数。
- 法令・適合性:建築確認済証・検査済証の有無、登記・用途、違反の有無。
建築確認・検査済証は、建物が建築基準法等に適合していることを示す重要資料。不備があると融資が難しくなる旨の解説が一般に示されている。
本審査の必要書類
申込者(個人・法人)に関する資料
- 本人確認書類(運転免許証/マイナンバーカード 等)
- 住民票(発行から概ね3か月以内を目安)
- 印鑑証明書(同・3か月以内目安。金消・登記で要)
- 所得関連:源泉徴収票(1~3年分)/確定申告書控え/住民税課税証明・納税証明
- 勤務・経歴:職務経歴書、勤務先の会社概要(中小企業・自営業者では特に)
- 資産関連:預金通帳・証券、残高証明、保険の解約返戻金証明 等
- 既存借入の資料:償還予定表・返済明細
- (必要に応じて)資格証明:医師・士業などは免許証写し
- (商品により)団信関連:告知書や健康診断書が求められる場合あり。
住民票・印鑑証明は「3か月以内」が一般的な運用例として案内がある。提出期限は各行の指示に従うこと。
物件に関する資料
- 物件概要書/販売図面
- 売買契約書(全ページ)
- 重要事項説明書(全ページ)
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
- 公図
- 建築確認済証・検査済証
- レントロール(賃貸借条件一覧・家賃明細、滞納状況)
- 賃貸借契約書(現入居者分)
- (必要時)図面・用途地域図・管理規約(区分) 等。
登記事項証明・公図は法務局で取得可能(窓口・オンライン)。手数料水準や入手法のガイダンスが公開されている。
事前審査時の書類との違い(深度)
仮審査段階でも上記の一部を求められるが、本審査では「原本確認/全ページ/最新発行」「整合性の突合」まで踏み込み、追加提出が発生しやすい。売買契約後に本審査へ進む運用も一般的で、契約書・手付金領収、条件変更合意等の写しが揃う。
本審査の実務フロー(時系列)
- 書類束の準備・整合チェック
— 物件書類(契約・重説・登記・レントロール等)と、個人・法人の属性書類を一式で揃える。 - 仮審査通過→売買契約
— 事前審査に通過後に売買契約という順番を推奨。ローン特約条項の確認を忘れずに。 - 本審査申込
— 申請フォーム・申込書、原本書類の提出/コピー提出、団信の申込・告知(商品による)。 - 金融機関の審査・担保評価
— 机上評価+必要に応じ現地調査。追加質問・資料要求が入る。 - 承認・条件出し(稟議結果)
— 金利・期間・融資比率・担保・連帯保証・留意点等。 - 金銭消費貸借契約(本契約)・登記手配
— 住民票・印鑑証明の有効期間に注意。 - 融資実行(決済)
— 抵当権設定・残代金決済・鍵渡しへ。
団体信用生命保険(団信)—投資ローンでの扱い
- 多くの金融機関で団信加入を条件にする商品がある一方、アパートローンでは任意扱いの商品も存在し、取扱いは銀行・商品ごとに異なる。本審査書類に団信申込・告知が含まれるかを事前に確認しておく。
- がん団信・3大疾病特約など保障拡張型では、健康診断結果の提出等が求められる場合がある(借入額等の条件で)。
本審査で否決・条件厳格化になりやすい典型と回避策
- 物件側のネック:収益性不足(賃料水準・稼働低迷)、担保評価不足(LTV超過・耐用年数が厳しい)、法令・検査済証の欠落。→ レントロールの最新化・是正、賃料根拠の補強、必要なら自己資金増額で吸収。
- 属性・信用情報:多重債務・短期の申込多数・課税/申告との不整合。→ 借入整理、事前の資料整合、申込の同時乱発は避ける。
- 団信加入不可(健康状態等)。→ 任意商品の検討、または保障条件の調整(銀行・商品ごとに事前相談)。
物件種別・ケース別の「追加で求められやすい」書類
- 区分マンション:管理規約・使用細則・長期修繕計画、管理費・修繕積立金の改定履歴。
- 一棟(木造/RC):建築図面、検査済証、用途地域図、耐震関連資料、消防関係(該当用途)。
- 築古・再建築不可等の特殊要件:法令適合・越境・道路付けの確認資料。
- 法人申込:決算書・科目明細・代表者保証関連。
(どれも銀行・商品により要求水準が変わるため、あらかじめヒアリングを。)
FAQ(よくある質問)
本審査の必要書類はどこまで揃えればいい?
個人と物件に関する2束を丸ごと揃えるのが最短。売買契約書・重説・登記・建築確認/検査済証・レントロールは“物件束”の中核。個人側は身分証/住民票/印鑑証明/所得・資産・借入資料を最新化し、3か月以内発行を意識。
仮審査に通っていても本審査で落ちる?
落ちることはある。典型は担保評価の不足、団信不可、申告と実態の齟齬、重大な書類不備など。
申し込みは何行まで同時に出してOK?
ルール上の上限はないが、短期の多重申込は不利になり得る。まずは相性の良い数行に絞り、書類精度で勝負を。
団信は投資ローンでも必須?
銀行・商品次第。必須のケースが多いという解説と、任意の商品もあるという解説があり、実務は二分。自分の与信・家族事情・保険設計と併せて判断し、申込前に条件を確認。
本審査に強くなる「提出の型」
- 1枚目に「目次(書類一覧)」:誰が見ても不足がないよう、通し番号・発行日・原本/写しを併記。
- 賃料根拠:ポータル賃料実績・近隣成約事例を添付し、レントロールの妥当性を補強。
- 耐用年数・LTV試算:期間×金利×返済額の感度を載せ、返済余力を定量化。
- 団信:加入要否・告知書類の有無を事前確認。
- 日付コントロール:住民票・印鑑証明は発行3か月以内、登記・公図も最新取得に統一。
参考フローと必要書類の一次情報(確認用)
- 融資の流れ(準備→仮審査→本審査→実行)と着眼点の整理。
- 必要書類の体系(個人・物件)と各書類の意味/入手先。
- 仮審査→売買契約→本審査→実行という工程の並べ方と、書類例。
本審査は「整合性×最新性×網羅性」で決まる
- 整合性:所得・借入・レントロール・契約情報が相互に矛盾しないこと。
- 最新性:住民票・印鑑証明・登記・公図・レントロールを最新で。
- 網羅性:建築確認・検査済証、重説、契約書、登記、賃貸関係、属性資料を初回で一式。
この3点を満たせば再提出や追加質問が激減し、承認までが滑らかになります。上で挙げた型(チェックリスト)をそのまま使えば、本審査の成功確率は確実に高まります。
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