不動産に投資する
不動産投資物件のリフォーム

不動産投資のリフォーム
“全部やる”ではなく“回収できる範囲でやる”
- 最優先
法令・安全(漏水・雨漏り・電気・ガス・カビ・害虫・腐朽・手摺/床の破損)—入居前に必ず是正しておくこと。入居後に住むうえでの弊害となり、必ずクレームが来るため。 - 初回募集前
床クッションフロア等のビニル床の張替え・壁紙の張替え・清掃を中心に「第一印象」を改善。単価が低く申込みに直結。 - ターゲット・家賃戦略次第
水回りの部分交換・キッチン更新・無料インターネット等は賃料UP/空室短縮の見込みを数字で確認して採否判断。 - 原則後回し
ユニットバス入替や過剰デザインなど高額工事は、「回収年数」が長いなら見送る。
目安予算は「賃料の約3か月分」から逆算して設計するとブレにくい(相場目安として紹介)。
まず“回収年数”を決める|リフォームは投資である
回収年数でリフォーム費用を考える。大規模なリフォームは年単位での回収となるため、現実的に今の段階でやるべき工事か否かを判断する。
- 空室短縮効果=(改善で短縮見込む日数)×(日割家賃)×(年あたり入退去頻度)。
- 目標:実需賃貸なら3~5年以内で回収がひとつの目安。金利上昇局面ではより短期回収を志向。
- 金利/工期リスクは感度分析(賃料−5%、空室+5pt、工費+20%)で黒字維持を確認。
優先度のつけ方(購入直後のチェック事項)
A. Must:法令・安全・衛生(入居前に必ず是正)
- 漏水・雨漏り、配管破損、電気焼損リスク、ガス機器不良、床の抜け・手摺ぐらつき、重度カビ・臭気、シロアリ・害虫跡。
- これらは賃貸トラブル/事故・賠償の火種。内装映えより先に対処。
- 築10年前後の周期で水回り等の保証・劣化が重なるため、予防修繕を計画化(10~12年目の節目意識)。
B. Should:初回募集前の“見た目×費用効率”
- 壁紙(クロス):1㎡あたり約1,000~1,500円+諸経費が相場。10畳LDで総額約10~25万円目安。
- 床:
・フローリング貼替 1畳3~6万円/重ね貼り 1畳2~5万円。
・フロアタイル 1㎡あたり約5,000円(10畳で7~8万円)。
・クッションフロア 1㎡あたり約3,000円(10畳で約5万円)。 - 美装・臭い対策:ハウスクリーニング、ヤニ・ペット臭の除去。
- 照明・スイッチ類の統一:少額で見栄えUP。
→ 面積が広い壁・床の刷新は第一印象の改善効率が高い。
C. Could:ターゲット別“武器”の追加
- トイレ:温水洗浄便座追加は低コストで満足度が高い(パーツ取り付け約2万円)。和式→洋式は15~20万円目安。
- 浴室:フル入替は100万円超も。まずは浴槽交換5~10万円、再生コーティング7~13万円、壁補修10万円など部分改善がセオリー。
- キッチン:システムキッチン更新は50~100万円。公団流し等なら10万円以下の選択肢もあるため賃料レンジと整合を。
- インターネット無料化:入居ニーズが高く魅力度アップに直結。設備導入は戦略的に検討。
D. Avoid:回収が読めない“過剰投資”
- 高級天板・特注建具・水回り総入替など高額工事を“感度分析ナシで”決めない。
- DIY一辺倒は非推奨:仕上げ品質・事故リスク・やり直しコストで逆に高くつくことも。オーナーが不動産投資を嫌になる事も多い。
「最短で埋まる部屋」の作り方(ターゲット別)
単身ワンルーム
- 重視:駅距離・清潔感・ネット無料・ミニ冷蔵庫置場・収納効率。
- まずは壁床の刷新+照明更新+温水便座で低コスト高CV。水回り総入替は賃料上限が低い市場では回収しにくい。
DINKS/ファミリー
- 重視:キッチン機能(2~3口/グリル/食洗機)・浴室乾燥・独立洗面・収納。
- キッチン更新は家賃単価に効きやすいが、50~100万円レンジの回収可否を事前試算。
- 浴室は部分改善から始め、家賃UPが見込める確信が持てたら段階的に。
低コスト土地活用(駐車場・トランクルーム併設)
- 物件脇スペースに宅配ボックス・自転車置き場ライン引き等、小投資で訴求。
- 共用灯・看板・掲示のリフレッシュは来訪→内見の歩留まりに効く。
「やっていい範囲」を知る(区分マンション/戸建の規制)
- 区分マンションは専有部のみが原則。窓・玄関ドア等の共用部は変更不可が一般的。管理規約により工事時間・騒音・材料等の制限もあるため、購入前に規約確認が必須。
- 戸建は工事内容により建築基準法等の確認申請が必要となる場合あり。構造(木造/RC)に応じて間取り変更の自由度が異なる。
いくらかける?費用相場と「賃料3か月」ルール
- 相場感:
・壁紙:1㎡1,000~1,500円+諸経費(10畳LDで10~25万円目安)。
・床材:フローリング貼替1畳3~6万円/重ね貼り1畳2~5万円、フロアタイル1㎡5,000円、クッションフロア1㎡3,000円。
・水回り:浴槽交換5~10万円/浴室再生7~13万円/トイレ和→洋15~20万円/温水便座約2万円/キッチン更新50~100万円(公団流し等で10万円以下も可)。 - 総枠の決め方:「賃料×3か月」を初期予算の上限目安にし、“第一印象の改善”を優先配分。
実行のステップ(購入直後~入居付け)
- 現地詳細診断(漏水・電気・ガス・下地・臭い・共用動線)。
- KPI設定:期待家賃、申込率、空室日数、広告費、回収年数。
- 仕様決定:壁床・照明の基準仕様/水回りは部分→全体の順で。
- 相見積もり:3社以上で工事範囲・単価の共通化。価格だけでなく内訳明細の透明性や対応品質を比較。
- 工期計画:**空室期間(機会損失)**をコストとして織り込む。
- 募集写真:広角+露出調整、壁床を映す。360°や図面寸法の明記もCV向上に寄与。
- 効果検証:初回募集の反響/内見/申込を週次でモニタ。次室以降へ勝ちパターンを展開。
典型ケースの判断例
- 築20年・単身1K/家賃6万円相場
予算上限=約18万円(賃料3か月)。→ 壁床全面・美装・照明で使い切り、温水便座は追加。UB総入替は見送り。 - 築25年・2LDK/家賃12万円狙い
キッチン更新60万円で家賃+5,000円、空室短縮15日/回(年0.8回想定)なら回収年数≒60万÷(6万+4万8千)≈5.7年。他の案(浴室部分再生10万円で+2,000円)も比較してIRR最大化。 - 築12年・空室発生
築10年前後は設備劣化が重なる節目—水回りの予防保全をセットで検討。
よくある疑問
Q. リフォームとリノベの違いは?
A. 原状回復・劣化是正=リフォーム、価値を足す改修=リノベ。投資初期はリフォーム優先が堅実。
Q. リノベで家賃はどれくらい上げられる?
A. 条件次第だが、差別化できれば相場+5~10%を狙えるとする解説がある。過剰投資は禁物で事前試算が前提。
Q. いつやるのが良い?
A. 空室時・入居者要望時・築10年前後の節目が代表的な実施タイミング。
Q. DIYはアリ?
A. 仕上げ品質・事故・再施工リスクから推奨されないケースが多い。
Q. ローンは使える?
A. 物件や金融機関により、リフォームローンや工事費の同時借入が可能な場合があるため、可否確認を。
“どこまで”やるかは「第一印象×回収年数」で決める
- Must→Should→Could→Avoidの順で優先度を付け、賃料3か月を初期の上限目安に。
- 床・壁・美装で“見える価値”を最短強化、水回りは部分改善→全体の順で段階投資。
- 築10~12年の節目や空室時に、予防保全と同時に回収年数を試算—相場+5~10%の家賃UPが現実的に狙えるのかを数字で判断。
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建物や不動産に関する様々な専門情報を取材しお届けします。チームメンバーは宅地建物取引士、施工管理技士、電気工事士、など、専門業務に特化したスペシャリストが揃っています。単なるインターネット上の情報を記載するだけの記事サイトではなく、実際に不動産取引やリノベーションの現場を取材したリアルな情報を掲載していきます。
様々な建物や不動産に関するサービスがある中でどれを選ぶべきかを現場視点や第三者視点で解説していきます。
初めて家を買う人、初めて家を売る人、初めてリフォームをする人、建物や不動産業界で初めて働く人、建築関係や不動産関係で起業する人等、あなたの建物に関する活動、タテカツを応援します。
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