不動産に投資する

不動産投資物件の選び方

不動産投資の物件選び

不動産投資の物件選びは「目的」から考える

最初にやるべきは、投資目的の明確化です。副収入(キャッシュフロー)重視か、相続・税務対策か、将来の資産価値(キャピタル)重視かで、選ぶべきエリアや物件スペック、利回りの許容レンジが変わります。

目的→予算→情報収集→現地確認の順に進めると迷いにくく、意思決定までの一貫性が保てます。

物件情報収集の方法

不動産投資会社/仲介会社/ポータルサイトの3ルートを使い分けます。投資会社はワンストップ支援や融資相談の強み、仲介会社は取り扱いの裾野が広い強み、ポータルは短時間で大量比較という強みがそれぞれあります。

複線化して相場観を掴みつつ、信頼できる事業者を見つけるのが近道です。

補足:一部の“良い物件”は必ずしも広く公開されず、懇意客へ優先紹介される傾向があるため、事業者開拓は有効手段です。

物件選別の判断方法

物件比較の出発点は次の8項目机上での一次スクリーニングに使い、あとで現地検証で上書きします。

  1. 予算/初期費用
  2. 周辺家賃相場と想定家賃
  3. 利回り(表面だけでなく実質利回りも)
  4. 築年数(修繕・耐震・価格妥当性の判断材料)
  5. 駅徒歩分数(特に単身向けで効く)
  6. 管理費・修繕積立金(区分の実質収益に直結)
  7. 間取り(ターゲットとの整合性・ただしリフォームでの変更も可)
  8. 総戸数(規模・管理体制の目安)

    これらは“落とし穴”を避けながら、収益の再現性を高める核心チェックです。

忘れがちな「選定の視点」|エリア・人口動態・構造/設備

一次スクリーニング後は、家賃相場と必ずしも一致しているわけではない、次の視点から見てみましょう。例えば、不動産価格が

  • エリア(商圏/会社・学校)
  • 人口動態(単身/ファミリーの需給方向
  • 建物の規模・構造・設備(RC/木造、設備の陳腐化度)

    これらを横串で評価。需要が続くかを構造的に見極めます。

「利回り」の見方|表面と実質、どちらで比較すべき?

サイト表示は表面利回りが中心ですが、実態のキャッシュフローに近いのは実質利回り

  • 表面利回り=年間家賃収入÷購入金額
  • 実質利回り=(年間家賃収入−年間経費)÷(購入金額+購入時諸経費)

費用(PM、修繕、税金、保険など)を含めて再試算し、相場や属性と比較します。利回り“だけ”が高い物件は、築古・地方・瑕疵などの裏事情があることも多く、需給面の裏付けが必須です。

現地確認で見るべきチェックポイント

写真や図面では掴めないのが、管理状態・生活動線・夜間の治安・入居者属性。日中と夜の2回、駅→物件の徒歩動線共用部の清掃/掲示設備の作動音まで確認すると、内見時の“違和感”を数値に落とし込みやすくなります。

現地確認は必ず実施し、事前情報との差分を埋めましょう。

候補から“外すべき”物件の典型

  • 違法建築の疑い/確認済証がないなど法適合に問題がありそうな物件
  • 重大な心理的瑕疵(事件性等)
  • 弱い需要エリア(例:政令指定都市周辺以外など、自身の戦略外)

    こうした条件は、初期の段階で除外すると判断効率が上がります。

物件選びの具体的な流れ

  1. 目的を定義(副収入/相続/資産形成)
  2. 予算を決める(自己資金・借入可能額・初期費用)
  3. 情報収集(投資会社/仲介/ポータルの複線化)
  4. 現地確認(日中・夜/管理状態/周辺の生活利便)

    この4STEPを守るだけで、購入後の“想定外”は大きく減らせます。

ケース別:需要と物件タイプの相性

  • 単身需要が厚い都心周辺:駅近ワンルームは回転は速いが賃料感応度も高い。駅距離・築年数・管理費/修繕積立金のバランスで実質収益を確保。
  • 大学・オフィス集積エリア:単身〜DINKS向けの中小間取りがフィット。徒歩分数の閾値が成否を分ける。
  • 郊外ファミリー商圏:戸建・広め間取りは長期入居が見込める反面、空室時のゼロ収入リスクに備え運転資金を厚めに。

区分マンション投資の見極め方(初心者の定番)

区分は初期資金と運営手間を抑えやすい一方、管理費・修繕積立金が実質利回りを大きく左右します。周辺家賃相場×駅徒歩×築年数で“賃料持続性”を評価し、管理組合の修繕履歴・長期修繕計画の有無までチェックしましょう。

一棟アパート/マンションの見極め方

一棟は賃料・改修・リーシングに裁量が効きます。人口動態・構造/設備の陳腐化度・共用部の更新履歴を重視し、空室分散を活かして中長期のNOIを設計。机上の利回りに加え、空室率上振れや修繕費の波も織り込むのがコツです。

「少しでも安く」買うための交渉術

  • 売主物件(不動産会社やハウスメーカーが売主):仲介手数料が不要になり得るため、総費用を抑えやすい。
  • 価格交渉:同エリアの成約相場と在庫期間を把握し、合理的根拠を添えて交渉。

    いずれも相場理解とスピードが鍵です。

物件選びQ&A

Q1. 物件選びの最重要指標は?

利回りだけでなく“需要の持続性”が重要。駅距離・家賃相場・築年数・管理費/修繕積立金・間取り・総戸数をセットで比較しましょう。

Q2. 現地確認は必要?

必要です。写真やテキストでは見えない管理状態や治安が収益に直結します。可能なら昼/夜で2回確認を。

Q3. 避けるべき物件の具体例は?

違法建築の疑い(確認済証がない等)、心理的瑕疵、需要が弱いエリアの物件など。初期段階で除外しましょう。

Q4. 初心者はどこで情報収集すればいい?

投資会社/仲介/ポータルの3ルートを使い分け。相場観を掴みつつ、信頼できる事業者を選ぶのが近道です。

“使える”チェックリスト

机上編(一次スクリーニング)

  • 【目的適合】副収入/相続/資産形成のいずれかに合致
  • 【周辺家賃相場】複数ソースで整合/保守的想定家賃で再計算
  • 【利回り】実質利回りで再試算
  • 【築年数】耐震基準・修繕履歴・価格妥当性
  • 【駅徒歩】ターゲットと整合(単身は特に重視)
  • 【管理費/修繕積立金】区分は必ず反映
  • 【間取り・総戸数】需給に合うか、管理体制の目安になるか

現地編(二次スクリーニング)

  • 昼/夜の駅→物件動線/街灯・治安/生活利便
  • 共用部の清掃・掲示・ゴミ置場のルール運用
  • 設備の作動音・劣化具合(EV・ポンプ・給排水)
  • 募集実勢との乖離(周辺の成約スピード)

除外編(早めに“切る”条件)

  • 確認済証がない等の適法性リスク
  • 心理的瑕疵の重大案件
  • 自身の戦略外エリア(需要の薄いロケーション)

    これらは各社の解説で繰り返し示される“王道”です。

“良い物件”は「目的×需要×実質収益」

  • 目的から逆算し、需要の持続性(家賃相場・駅距離・人口動態・構造/設備)でふるいをかける。
  • 実質利回りで再試算し、現地確認で机上の前提を検証する。
  • 違法性・瑕疵・需要薄は初期にカット、売主物件や価格交渉も活用して適正価格で取得する。

    この筋道で進めれば、初心者でも“再現性の高い”物件選びができます。
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