不動産賃貸 賢い家の貸し方

不動産を貸すための管理・修繕

自宅を貸すときの「管理・修繕・家賃回収」完全ガイド

――自主管理/委託の判断・回収方法・滞納対応・日常修繕・費用相場・契約チェック

“運用方式”を決める(自主管理/一部委託/全部委託)

  • 自主管理:入居者募集以外にも、家賃回収・督促、クレーム一次対応、設備故障の手配まで自分で行う方式。管理費は抑えられるが、滞納・トラブル時の実務負担が重くなりやすい。回収方法は集金・振込・クレジットカードなどが代表的で、それぞれ手数料や入金タイミングが異なります。
  • 管理委託(一部/全部):家賃回収・督促・クレーム対応・退去立会い・建物管理などを不動産管理会社に委託。費用は月額の管理手数料として発生し、相場は家賃の約5%程度(会社・範囲で増減)。空室時にも手数料が発生する契約形態がある点や、手数料の公的上限は定められていない点を理解して選ぶ。
  • 流れの全体像(委託モデル):管理会社からの査定→管理会社選定→募集条件設定→募集・審査→契約→入居→運用。

迷ったら:「遠隔地」「本業多忙」「はじめてで不安」なら委託(全部 or 重要部分の一部)が安全。近隣在住で時間が取れ、法令・契約運用にも自信があるなら自主管理でも可、が実務的な判断軸です。

家賃回収の方法

メリデメ比較

  • 集金:対面で入金・コミュニケーションが取れる反面、戸数が増えると非効率。安全面・時間コストも増。
  • 銀行振込:現金授受がなく管理しやすいが、各人の入金タイミングがバラつく振込手数料の負担者ルールを先に決める。
  • クレジットカード回収率の向上が見込める一方、決済手数料入金までのタイムラグがデメリット。

台帳・突合の基本

  • Excel/スプレッドシート入金予定・実績・未収を月次管理。家賃・共益費・駐車場・水道など科目別に分け、自動計算で未収と日数を可視化。クラウド家賃管理アプリの活用も手です。

委託時の回収

  • 管理会社に集金代行→入金管理→督促まで任せる。委託範囲に含む業務/別料金の業務の切り分けは契約前に要確認

滞納が出たときの注意点

  • 初期対応期日後すぐの一次連絡→書面督促。行き違い・入金忘れを丁寧に確認。
  • 反復滞納:支払い計画(分割等)の文書合意保証会社と連携(加入物件の場合)。
  • 重要注意督促のやり方を誤るとトラブル化・法的紛争化の恐れがあるため、プロ(管理会社)に任せるほうが安全なケースも多い。

自主管理での滞納対応は心理・法務の負担が大きい平時から“督促フロー”と“連絡手段”を文書化し、緊急時は管理会社 or 弁護士の支援を前提に。

基本的に自主管理にする場合は保証会社の審査を通る人を入居させるのが原則。

建物・設備の「日常管理」と修繕計画

日常の建物管理(物件管理)

  • 清掃(共用・専有引継ぎ)/小修繕設備メンテ(換気扇・給湯器・ポンプ等)など定例の保守は、入居満足・退去抑止に直結。管理の基本形です。
  • 入居者管理募集→契約→家賃回収→クレーム一次対応→退去手続きまでを運用フロー化。

修繕の優先順位

  • 安全・漏水・雨漏りなど緊急性が高いもの即時手配
  • 機能回復(給湯・空調・水栓)迅速対応で不満増幅を防止。
  • 美観改善(クロス・床・照明)→募集期の成約率向上に効く。
    ※ 管理会社に依頼する場合は、管理費に含まれる業務/別途費用の業務(原状回復や一部修繕等)を事前に選別。

一戸建て特有の注意

  • 外壁・屋根・災害対策・防犯など、マンションよりオーナー負担の領域が広い。事前に想定修繕費を盛り込む。

管理費(手数料)の“正しい”理解と見積りの見方

  • 相場感:管理手数料は家賃の約5%が一例(会社・範囲で変動)。10%程度と高めの設定や無料をうたうケースも存在。空室時でも発生する条件があるため契約前に要確認公的な手数料基準はなく、範囲・品質は会社次第。
  • 含まれる主な業務入居募集・契約・家賃集金・督促・クレーム一次対応・退去手続き等の入居者関連、および清掃・点検・修繕手配等の建物関連原状回復や大規模修繕などは別費用になりがち。
  • 安さだけで選ばないサービス品質低下→退去や空室長期化総コストはむしろ増えるリスク。客付け力・報告体制・担当者品質を含めて総合評価。

見積りは「範囲×単価×頻度」で横並びに。“別途費用”の定義(鍵交換、原状回復、緊急出動、法定点検の手配料など)を文書で固定しましょう。

“勝てる”運用フロー:募集〜契約〜入居後

  • 募集条件の作り方:相場・季節要因も踏まえ、賃料・契約方式・入居条件を管理会社と詰める。
  • 管理会社の選定観点管理範囲と別料金の線引き、募集チャネル、集客力、管理件数、報告頻度をチェック。数字(入居率・募集日数など)も確認。
  • 契約運用の基本普通借家/定期借家の選択、原状回復条項の明確化など、契約内容の事前精査がトラブル防止の第一歩。

自主管理で失敗しがちなポイント

  1. 滞納対応が後手:期日管理と一次連絡を標準化。反復滞納はプロと連携
  2. 修繕の先送り:設備不具合はクレーム→退去に直結。優先度とリードタイムをあらかじめ決める。
  3. 契約内容の読み落とし定期か普通か、原状回復の線引きを誤ると大きな損失に。
  4. 一戸建て特有の外装・防災を軽視外壁・屋根・災害対策のコスト前提を持つ。

年間運用例

  • 毎月:入金突合、未収一覧、督促フロー発動/小修繕・クレーム一次対応
  • 四半期:共用・外構の点検、写真記録、募集資料の更新(空室があれば)
  • 半期:防災・保険の見直し、相場・賃料の見直し(更新月の前倒し準備)
  • 年次:大きめの予防保全の検討(外壁・屋根・給湯等の更新計画)

ルーティン化のコツは、KPI(入居率、滞納率、一次対応SLA、修繕リードタイム)を月次レポートで可視化すること。※KPI項目自体は各社の運用設計に依存(HOME4Uの比較観点の確認を推奨)。

収支計画の作り方

  • 収入:家賃、共益費、駐車場、自販機・アンテナ使用料など
  • 固定費管理手数料(約5%一例)、保険、固定資産税・都市計画税、法定点検費、共用電気水道、インターネット等。
  • 変動費:原状回復、軽微修繕、緊急対応、設備更新
  • 投資判断:家賃を“上げるための修繕”か、“維持のための修繕”かを分けてROIを評価。空室1か月の機会損失も織り込む。

管理会社を選ぶときの質問事項一覧

  • 管理範囲と別料金の線引き(退去立会い、原状回復手配、緊急出動の手配料など)
  • 家賃回収〜督促フロー(期日、連絡手段、○日で書面、保証会社連携の条件)
  • 入居率・募集日数の実績(算式と期間)
  • 報告頻度・レポート雛形(KPI掲載項目)
  • 募集チャネル(自社サイト、ポータル、他社連携)
  • 24時間一次対応の体制(自社/外部、SLA)
  • 工事の発注プロセス(見積り比較、閾値承認)
  • 費用(手数料約5%の根拠、有料/無料オプションの内訳、空室時の扱い)
    → 「金額」だけでなく「業務品質」と「結果(入居・滞納率)」が選定の核心。
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