不動産賃貸 賢い家の貸し方

不動産を貸すための客付け・営業活動

自宅を貸すときの「客付け」完全ロードマップ

――元付・客付の仕組み/露出戦略/ADの考え方/反響→内見→申込

「客付け」とは?元付・客付の関係

  • 元付(もとづけ)=オーナー(貸主)から直接依頼を受け、物件の募集条件の設計・掲載・交渉の“拠点”になる会社。
  • 客付(きゃくづけ)=入居希望者側からの問合せを掴み、案内〜申込〜契約手続きに導く会社。元付と別会社であることも多い。AD(広告料)とは、入居者を連れてきた客付業者に支払うインセンティブで、必須ではないが競合が多いエリアでは賃料1か月分程度を設定する例がある(一般募集/専任募集でお金の流れが異なる)。

募集の勝敗を分ける「初期設計」:家賃・商品力・内覧体験

家賃の価格設定は“市場=競合”から逆算

  • 相場より高いのに価値が見合わないと、空室が長期化する。まずは周辺相場と競合物件の価格・仕様を調査して妥当な起点を置く。反響が薄ければ小刻みに改定する“ABテスト”が有効です。

商品力(室内・写真・コピー)

  • 室内は“写真で選ばれる”が実情。清掃・におい対策・採光演出は最低限。内見時は全照明ON・換気・案内動線の工夫で印象値を底上げする。
  • 元付のコピーは一次写真3点+タイトルで“推し”を言い切る(駅距離/日当たり/水回り新品 等)。SNS向けのショート動画も併用。

露出チャネルの最適化

オンライン(主戦場)

  • 不動産情報サイトに掲載(SUUMO/HOME’S/athome等)。表示面の強い元付を選ぶ。
  • SNS併用:若年層にはInstagram/Xが効く。短尺動画で“動線・日当たり・眺望”を訴求し、客付会社の現場へ流す設計が有効。

オフライン(侮れない)

  • 現地の張り紙・のぼり・看板は“通りがかり需要”に刺さる。見える位置に大きく出し、連絡先は即応できる番号を。チラシボックスの設置も有効。

不動産会社への依頼形態:一般/専任/専属の使い分け

  • 一般募集:複数社に同時依頼。露出は最大化しやすいが、責任の所在が曖昧になりがち。
  • 専任(または専属専任)1社集中で運用密度が上がる週次レポート/ABテスト/客付網の開放契約時に義務化できる会社を選ぶ。
  • ADの流れ:一般と専任では仲介手数料+ADの支払い構造が変わる。運用前に見積・精算図で合意する。

AD(広告料)と仲介手数料の“正しい”理解

  • 仲介手数料:宅建業法の上限は貸主・借主合計で家賃1.1か月分相当。どちら負担かは設計次第。
  • AD(広告料)客付業者へのインセンティブ上限規定はないため、市場・時期・競合で設定。1か月分前後はよくある水準だが必須ではない。設定しても成約保証ではない点に注意。

実務ポイント:ADは“最後のひと押し”。まずは家賃と商品力の是正で反響を取り、反響→内見→申込のボトルネックを可視化してから投じる。空室期間の損失と比較して費用対効果を数字で判断。

自主管理ではなく「管理会社に任せる」メリット

  • 管理会社に委託すると、募集(広告・案内)〜契約〜入居後のクレーム対応や更新まで一貫運用が可能。入居付けの強さ(客付け力)がある会社は空室対策に直結。
  • 管理×仲介一体の会社募集開始〜成約までのリードタイム短縮に強み。空室が1〜2か月縮むだけで家賃収入の損失が数十万円単位で違う

ただし、“家賃を下げましょう”しか提案しない会社は見直し対象。競合調査に基づく改善提案(設備更新・間取り工夫 等)が出てくるかで見極める。

客付け費用の全体像と見積チェック

  • 仲介手数料:上限家賃1.1か月分(合計)。誰負担にするかを募集方針とセットで決める。
  • AD(広告料)上限なし市場・競合・時期で柔軟に。文書(覚書)で金額・期間・対象媒体・支払条件まで明確にする。
  • 掲載費・撮影費・ステージング費:媒体や会社で扱いが異なるため費目の定義を揃える
  • キャンペーン費フリーレント/初期費用軽減などは賃料収入との損益分岐で判断。

不動産会社(元付)を選ぶ基準

  1. 掲載面の強さ(主要ポータルの上位表示ノウハウ)
  2. 写真・コピーの内製力(一次写真3点の作り方)
  3. SNS連携(短尺動画の制作・配信運用)
  4. 現地サイン運用(張り紙・のぼり・チラシボックス)
  5. 客付網の広さ(他社連携の体制/反響共有の仕組み)
  6. 週次レポート(反響・内見・申込のKPI可視化)
  7. ABテスト運用(家賃・写真・タイトル・ADの出し入れ)
  8. 内見動線の演出(明かり・換気・導線・鍵の手配)
  9. ADの設計力(額・期間・対象の考え方と“無駄撃ちしない”運用)
  10. 入居後の一貫運用(更新・クレーム・退去立会いまでの体制)

ケース別対応

  • 駅距離がある・競合が強い現地サイン×SNS動画×AD短期増額で“露出の壁”を破る。
  • 築古で反響が弱い写真刷新+水回りポイント改修を先行。家賃値下げは最終手段
  • 遠隔オーナー管理×仲介一体の会社で工程短縮。週次のオンライン報告を義務化。
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