不動産賃貸 賢い家の貸し方

不動産の貸し方と不動産会社の選び方

賃貸オーナー向け:仲介会社・管理会社の選び方 完全ガイド

「仲介」と「管理」の違い

  • 仲介(客付け)=入居者募集~内見~条件調整~賃貸借契約成立までの業務。広告や査定、契約書作成などを担うのが一般的です。
  • 管理=入居者募集に加え、賃料回収/滞納対応/クレーム・緊急対応/退去立会い/原状回復手配/清掃・保守など運営全般。とくに24時間対応体制建物管理の品質が収益安定に直結します。

ポイント:「仲介だけ依頼」も可能ですが、その場合は入居後の管理(家賃やトラブル対応)を誰が担うかを明確に。自主管理の経験が薄い場合は、仲介と管理を一貫委託するほうが事故を避けやすいです。

仲介会社の選び方:客付け力は“露出×運用×担当者”

見るべき指標

  1. 募集力(露出力)
    • 主要ポータル(SUUMO/HOME’S等)への見せ方(1枚目写真・タイトル・物件説明)が上手いか。社内・他社ネットワークを広く使うか。
  2. 査定力と条件設計
    • エリア相場に基づく初期賃料・礼敷・更新料・広告料の組み合わせ提案が妥当か。早期満室化に向けたABテスト的な賃料調整の発想があるか。
  3. 手続きの確実性
    • 契約書・重説の作成、リスク説明、審査まで法令遵守で抜けがないか。
  4. 担当者品質
    • 質問に対する即時・誠実な回答、不明点のフォロー報告、現実的な対策提案があるか。人で選ぶ重要性は公式解説でも強調されています。

大手か、地元(中小)か

  • 大手:取扱件数・露出力・標準化に強み。
  • 地場(中小)地域事情に精通し、俊敏な運用が期待できる。
    両方比較し、担当者の力量で決めるのが実務的。

仲介手数料の上限

  • 賃貸の仲介手数料上限=成約家賃の1か月分相当(借主・貸主の合計)。分担や割引の可否は契約・交渉次第なので、見積段階で内訳の透明化を。

管理会社の選び方

コア業務と費用相場

  • 主業務:運用計画、入居募集、家賃回収、滞納・クレーム対応、修繕手配、清掃・点検など。
  • 管理手数料の相場:家賃収入の約5%が一例(物件条件で前後)。建物管理費は別途見積もり。安さだけを指標にしないのが鉄則です。

定量的な“ふるい”の例

  • 入居率95%以上を安定維持できているか(期間と算定方法も確認)。
  • 管理戸数1万戸以上など規模の目安(体制・ナレッジの蓄積が反映)。
  • 対応体制24時間365日の一次受けや緊急手配が内製or連携で確保されているか。
  • 提案力:空室時の具体策(賃料・AD・内装・写真刷新・ターゲット切替)が言語化されているか。満室化事例確認。
  • 顧客満足・担当者定期報告の粒度、問い合わせへの反応速度人の相性
  • “安すぎる手数料”は要注意:必要投資や人手を削った形骸管理になり、結果的に空室長期化で逆に高くつくリスク。

「仲介のみ」か「一気通貫」か:委託スキームの設計

  • 仲介のみ依頼(自主管理/別会社管理)
    • メリット:仲介と管理を最適分担できる/管理費の抑制。
    • 注意点情報連携の断絶(募集条件・審査基準・退去精算ルールなど)。運用の責任主体を文書で固定化すること。
  • 仲介+管理を一貫委託
    • メリット募集→入居→運営→退去まで一貫運用でスピードと一体感。多数派の現実解
    • 注意点管理品質の見極めがすべて。複数社比較→試用期間・KPI合意が有効。

具体的な比較観点

A. 客付け(仲介)

  • 直近◯か月の反響→内見→申込率の実績/平均募集日数
  • 写真品質(1枚目の設計、広角・明度・編集)と広告文の質
  • 募集チャネル(自社・他社連携・レインズ・ポータル露出)
  • 審査ポリシー(保証会社運用、在籍・属性確認の基準)
  • 担当者応対(質疑への即応、提案の具体性)
    → 根拠:仲介の業務範囲・営業担当の重要性・手数料の考え方。

B. 管理

  • 入居率(算式付き)・滞納率・クレーム一次対応時間
  • 24時間体制の有無と実オペレーション図
  • 家賃回収・督促フロー(期限・段階・法的措置)
  • 退去精算の基準(原状回復ガイドライン準拠・見積透明性)
  • 修繕の手配(応急/計画修繕・費用承認プロセス・相見積の可否)
  • 報告(月次レポートのKPI・写真添付・収支見通し)
  • 手数料の構成(管理5%目安、建物管理費別、AD/再募集費の扱い)
    → 根拠:管理業務の範囲、手数料相場、注意点。

費用の全体像:見積で“どこまで含むか”を固定

  • 仲介手数料:上限は家賃1か月分(合計)。分担方法は契約次第。
  • 管理手数料:家賃の約5%が一例。新築・都心は3%程度のケースもあるが、別建物管理費が乗ることに注意。
  • 募集時の付帯費:広告料(AD)、鍵交換、写真撮影、ステージング、各種点検の負担区分。
  • 退去時費用の扱い:原状回復の基準と入居者・オーナーの負担境界、軽微修繕のオーナー承認閾値(例:3万円未満は自動)を事前に取り決め。
    “安いだけ管理”は長期の空室・滞納・トラブルで逆に高コスト化し得る点に注意。

不動産会社への確認事項

  1. 直近1年の入居率(算式・母数付き)は?目標と差異の要因は?
  2. 平均募集日数/月あたり新規反響件数は?
  3. 滞納率と回収リードタイムは?
  4. 24時間一次受け→現地手配までの時間(何分/何時間以内?)は?
  5. 退去~原状回復~再募集の平均日数は?
  6. 修繕費の相見積や指定業者は可能?手数料は?
  7. レポート雛形(KPI・写真・見通し)を見せて。
  8. 管理戸数・担当者あたりの受け持ち戸数は?
  9. 過去の満室化事例(ビフォー→アフターの打ち手)を具体に。
  10. 手数料が安い理由は何?どこを効率化/省略している?(安すぎ注意)

失敗しがちな選び方と回避策

  • 「仲介だけ」依頼で、入居後の責任分担が曖昧
    契約書に役割分担と連携の作法(問い合わせ窓口・SLA・情報共有)を明記。
  • 費用だけで管理会社を決める
    入居率・対応体制・提案力を優先。安すぎる手数料は要注意
  • 担当者の力量を見ず“社名”で決める
    質問応答の質・スピード・論点整理力で評価。
  • 大手か地場かの二元論に陥る
    両方面談し、自分の物件条件(エリア・築年・規模)に相性の良い方を選ぶ。

媒介・管理契約時の要注意ポイント

  • 媒介(仲介):募集条件・広告媒体・写真の権利、ADの扱い、レポート頻度、申込優先順位(先着・審査)。仲介手数料の負担割合も固定。
  • 管理委託
    • SLA(緊急一次対応時間、滞納督促の期限、定期点検周期)
    • 承認ルール(軽微修繕の自動承認閾値、見積の閾値)
    • 退去精算の基準(ガイドライン準拠)
    • 月次報告のKPI(入居率・反響数・滞納率・出納)
    • 解約条項(成果未達、報告不備等での是正・解約)
      → 「KPIを数値で合意」しておくと、のちの是正・再委託がスムーズです。

事例で考える「最適コンビ」

  • 郊外・築年数が進んだアパート:地場の原状回復・DIY提案に強い管理会社+広域に客付けできる仲介。
  • 都心・駅近の区分マンション:短期回転が命。写真・コピー運用に長けた仲介24h対応の堅い管理
  • 遠隔保有・複数棟規模と入居率95%以上を持続する管理会社を中核に、募集は複線化(元付/客付の併用)。

初回面談〜決定までのタイムライン例(2〜4週)

  1. 候補抽出(3〜5社):金融機関や一括比較サイトで同時打診。
  2. 一次面談:会社概要・体制・KPI・費用のヒアリング。
  3. 現地同行/簡易査定:具体的な募集・改善提案を比較。
  4. 条件すり合わせ:SLA・承認ルール・報告形式の合意。
  5. 試用期間契約(任意)KPI合致で本契約へ。
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