不動産売却 賢い家の売り方

物件売却の方法

不動産を売るときの募集活動・内見対応 完全ガイド【2025年版】

売却は「集客×内見×PDCA」で決まる

売却の成否は、不動産会社に任せっぱなしではなく、不動産会社と一緒に協力して販売活動を続けていくことが重要です。具体的には

①適切な露出(どの広告媒体で、どう見せるか)

②内見体験の質(“ここで暮らす”を想像させる)

③反響データのPDCA(改善と判断の速さ)

の掛け算です。販売活動はレインズ・ポータル・SNS・自社サイト・紙媒体などのミックスで行われ、反響(問い合わせ・内見)を基点に広告表現や価格・見せ方を改善していきます。レインズは“業者間流通”で、全国の仲介会社に情報を共有する仕組み。一般消費者は直接アクセスできません。

不動産会社から広告への反響データの共有や報告がありますので、それを見つつ、担当者と相談をしながら改善をしつつ販売を進めていくことをおすすめします。

担当者も複数の物件を掛け持ちしていますので、何も言わないと後回しにされてしまいがちです。担当者の負担にならないようにお互いに協力しながら進めていくのがコツです。

募集前の“勝てる準備”—3つの土台

情報の整備

  • 登記事項、図面、建築確認・検査済、利用制限、管理規約・使用細則(マンション)、固定資産税通知など「買主が判断できる素材」を先回りして揃えます。
  • 近隣の成約・在庫を把握し、売出価格=成約想定+交渉余地で設計。初動反響の基準を決め、“○週で反響が○件未満なら修正”の合意を担当者と握る。

室内の整備

  • クリーニング、補修(建具の建付け・水栓の滲み・クロスのめくれ)、照明の色温度統一、カーテン洗浄・窓ガラス清掃、バルコニー・玄関まわりの整頓。
  • ホームステージング(家具・小物で“暮らしの完成形”を演出)は、居住中/空室を問わず第一印象を底上げします。

スケジュールの設計

  • 申込ピークは初動2週間になりやすいので、ここに露出の山をつくる(写真・テキストの品質、媒体数)。初動がうまくいかなくても焦らずに改善を継続していきましょう。

募集活動(販売活動)の設計図

チャネル・ミックスの基本

  • レインズ登録(業者間):物件情報を全国の仲介会社に共有し、他社経由の買主も取り込む“土台”。媒介の種類によって登録義務が異なる点は要確認。
  • 不動産ポータル(SUUMO/HOME’S/アットホーム等):写真・間取図・キャッチコピーで差が出る“対エンド集客”の要。
  • 自社サイト・反響ストック:自社顧客への逆提案・DM(条件合致顧客へ即打診)。店舗掲出や店内資料も基本。
  • SNS・動画・360°VR:遠方・多忙層にも刺さる。一次露出としての認知獲得や再想起に効く。
  • 紙媒体(ポスティング・新聞折込・住宅情報誌):エリア密着の補完。ターゲットや商圏に応じて併用。

広告費の原則:通常の販売活動の広告費は仲介会社が負担(成約時の仲介手数料に内包)。
特別広告(特設LP、雑誌タイアップ等)は別途実費のことがあるため、事前合意が安全。

クリエイティブの要点(写真・テキスト)

  • 写真は順光・広角・水平が三原則。最初の3枚で“買う理由”を提示(LDKの全景/眺望 or バルコニー/キッチン・洗面・浴室の代表カット)。
  • テキストは生活導線×客層便益をタイトルに反映(例:「時短動線」「家事ラク並列動線」「静音×眺望」)。立地は分数・生活施設・学区・再開発まで要約。
  • 間取図は寸法・可動域(冷蔵庫・洗濯機・ベッドの入る寸法)を明記し、“暮らせるイメージ”を補強。

露出・反響のPDCA

  • 週次で導線(媒体→詳細→問い合わせ)をレポートし、写真刷新・1枚目差替え・タイトルABテスト・媒体追加を素早く回す。
  • 初動2週間の反響鈍化価格・写真・コピーのいずれかが要因。反響/週の目標を共有し、閾値で次の手を打つ。

内見(内覧)にうまく対応するコツ

予約・鍵・動線の設計

  • 予約枠:土日AM/PM、平日夕方の3本柱。30~45分/組を目安にします。
  • 鍵管理:立会い/現地キーボックス/管理人預かり(マンション)など。セキュリティ・貴重品管理は売主主導で徹底。
  • 見学動線:玄関→LDK→各室→水回り→バルコニー→共用部(マンション)→周辺環境(モデルルートとトークの順番を統一)。

住みながら売る時の注意点

居住中売却は私物・生活動線・清掃負荷など課題が増えます。におい・洗濯物・ペット対策は必須。売主・仲介で内見可能時間帯の合意当日の段取り表を共有しましょう。

印象形成を底上げするホームステージング居住中でも有効まず興味→現地で好印象の二段階を意識。

空室の見せ方

  • 生活感ゼロの冷たさを避け、小物×照明で“温度”を足す。
  • ブラインド全開・全照明点灯・空調24℃前後(季節で可変)で体感を整え、ベランダ・共用廊下の清掃まで徹底。
  • 夜内見が多い都心では夜景カット夜の動線もシナリオ化。

現地トークの事前打ち合わせ

不動産会社の担当者と物件のアピールポイントを事前にすり合わせておきましょう。担当者も複数物件を抱えているため、どの物件の情報なのか記憶が曖昧になるケースがあります。自分の物件の売りはコレというのを改めて営業担当者に伝えておきましょう。

  • 最初の1分で“買う理由”を総括(例:「駅6分×静音の高層×整形間取りで家事ラク」)。
  • 水回り・収納・採光・風通しは数値/位置関係で説明。
  • マンションは管理の良さ(清掃・掲示・駐輪秩序)を共用部で“見える化”。
  • 戸建は接道・駐車・日照・外壁屋根の状態を押さえる。

オーナーチェンジ(賃貸中)の扱い

入居中のまま売るオーナーチェンジは、利回り・賃貸条件で勝負。内見不可の前提を収益の見える化で補い、直近修繕・原状回復見込みも開示して判断材料を充実させる。長所短所を売主・買主それぞれで整理して説明をしてもらいましょう。

反響管理と改善

データ収集(最低限のKPI)

  • 媒体別:PV/詳細遷移率/問い合わせ率
  • 現地別:内見→申込率/否決理由(価格・広さ・眺望・音・周辺)
  • 週次レビュー原因仮説→施策→期限まで1枚に。

打ち手の“優先順位”

  1. 写真1枚目の差替え(LDK or 眺望)
  2. タイトル・冒頭3行のAB
  3. 媒体追加(SNS・自社特設)
  4. 価格調整(初動○週の反響実績で判断)
  5. “欠点の言い換え”(例:駅距離=「静けさ・混雑回避」)

価格か表現かの見極め

導線は多いが内見が少ない写真・テキストの問題
内見は多いが申込が少ない価格現地体験の問題
導線も少ない露出不足(媒体・入稿品質)/市場ミスマッチ
こうした状況を見つつ、不動産会社と相談しながら進めていきましょう。費用対効果や期間の考え方は、販売活動の流れ説明とも整合します。

よくある質問

Q1. レインズ登録は必須?
A. 多くの会社はまずレインズに登録しますが、媒介種類により登録義務の有無や期限が異なるため、契約時に確認を

Q2. 広告費は誰が払う?
A. 通常の広告費は仲介会社負担。ただし特別広告は別途負担のケースがあるため、事前合意を

Q3. 住みながら売れる?注意点は?
A. 可能。ただし内見調整の負荷生活感の抑制が課題。時間帯の取り決め・におい/ペット対策・私物管理を徹底し、ホームステージングで印象を底上げ。

Q4. 賃貸中でも売れる?
A. オーナーチェンジとして収益物件扱いで売却可能。内見不可の代わりに利回り・賃貸条件・修繕計画の開示が肝。

Q5. 販売活動はどこまでやってくれる?
A. レインズ・ポータル・SNS・自社・紙媒体などのミックス、内見対応・交渉・契約までが標準。費用・範囲は会社で異なるので、媒介前の確認が安心です。

シーン別・内見運営の“細かすぎる”コツ

居住中

  • 当日30分前全照明ON/換気/芳香は弱め
  • 生活痕の回避:キッチンは水滴ゼロ、トイレはフタ閉、洗濯物は視界外
  • ペットケージ待機 or 外出同伴。においは活性炭+換気で前日から。

空室

  • 入室1分で好印象:入口正面に見栄えの良い景(LDK遠景 or バルコニー)を配置して案内。
  • 夜見学対応スポットライト間接照明で“写真との差”を埋める。
  • 小物演出:ダイニングにプレースセッティング、洗面に白タオルで清潔感。

マンション共用部

  • 案内動線は“管理の良さ”が分かる箇所(掲示・駐輪・ゴミ置場)を通す。掲示が乱れていれば管理人さんや管理会社に事前整頓依頼。共用廊下の私物等は一時撤去。

担当者と決めておく運営ルール

  • 反響の報告書式(媒体別PV・詳細率・問合せ・内見・否決理由)。
  • 写真差替え/コピー改稿の頻度(週次)。
  • 価格調整のトリガー(例:2週連続で内見0→写真刷新、4週で問い合わせ◯件未満→価格見直し会議)。
  • 特別広告の可否・費用負担(実施前に稟議)。

特殊ケースの実務メモ

  • 空き家の販売必ず電気の契約を忘れずに(照明・換気・除湿)。草木・外構の第一印象が命。販売の流れは広告→内見→交渉が基本。
  • 買い替え同時進行売り先行なら仮住まい計画、買い先行ならローン二重負担売却期限を事前に決めておく。
  • 事故や心理的事項事実の開示を最優先。質問想定問答を用意し、リスク許容の買主層へしっかり嘘をつかずに説明できるようにしておく。

チェックリストで抜け漏れ防止

売出前チェック

  • 重要書類一式を準備(登記・図面・管理資料 等)
  • 写真撮影(天気・時間帯)/コピー初稿/媒体選定
  • 初動2週間の露出プランKPIを設定

内見前チェック

  • 玄関・水回り・窓・バルコニーの最終清掃
  • 全照明ON/温湿度調整/換気
  • 貴重品・通帳・印鑑の保管再確認

当日運営チェック

  • 予約確認→開始5分前に再整頓
  • 案内ルートとトークの“型”を共有
  • 終了後否決理由のヒアリング→担当者と即共有

週次PDCA

  • 媒体別導線→差替え
  • 写真1枚目・タイトルAB→勝ち案を採用
  • 反響基準未達→価格/特別広告/再ステージングの優先順位で施策

販売活動の全体像を押さえる

  • 販売活動の主活動(レインズ登録/ポータル/SNS・自社/紙)と流れ、各メリデメ。
  • レインズの役割・媒介との関係(登録義務の違いに注意)。
  • 居住中売却の留意点とホームステージング(印象と効率の両立)。
  • オーナーチェンジの考え方(利回り・内見制約・修繕想定)。
  • 販売の流れと費用の扱い(通常広告費は仲介側負担、特別広告は事前合意)。

まとめ:初動の密度と運営の“手つき”が結果を変える

  • 露出を最大化(レインズ+ポータル+自社+SNS+紙の最適ミックス)。
  • 内見の体験設計(におい・温湿度・光・動線・トークの型)で“住む絵”を描かせる。
  • 週次PDCAで写真・コピー・媒体・価格を俊敏に更新。初動2週間の意思決定が勝負所。
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